持続的な社会の実現を目指すPwC財団の助成事業:2020年度助成先・H2L 玉城絵美氏と語る人間拡張技術の可能性【後編】

2021-08-03

(左から)西原 立、玉城 絵美氏、三山 功

(左から)西原 立、玉城 絵美氏、三山 功

テクノロジースタートアップの株式会社H2L(以下、H2L)創業者の玉城 絵美氏、公益財団法人PwC財団(以下、PwC財団)の三山 功、西原 立との鼎談前編では、助成事業決定の経緯や、公募に込められたそれぞれの思いについて語っていただきました。後編では、人間拡張技術が農業やその他の産業にどのようなインパクトをもたらすのか、また人間拡張技術が生み出す新たな社会について議論を深めました。

対談者紹介

H2L株式会社 代表取締役社長 玉城 絵美氏

H2L株式会社 代表取締役社長
玉城 絵美氏

人間とコンピューターの間の情報交換を促進することによって、豊かな身体経験を共有するボディシェアリング・HCI(Human-Computer Interaction)研究とその普及を目指す研究者兼起業家。2011年にコンピューターからヒトに手の動作を伝達する装置「PossessedHand(ポゼストハンド)」を発表。分野を超えて多くの研究者に衝撃を与え、海外メディアでも高く評価された。同年には東京大学にて総長賞受賞と同時に総代をつとめ博士号を取得、2012年にH2L,Inc。を創業。 2013年より早稲田大学人間科学学術院 助教。2015年に世界初触感型コントローラー「UnlimitedHand(アンリミテッドハンド)」を発表してクラウドファンディングを実施し、22時間で目標達成。内閣府 総合科学技術・イノベーション会議にて総合戦略に関する委員も務める。2017年より早稲田大学 創造理工学研究科 准教授。2019年には大手通信事業者との連携により新たなBodySharingの研究プロダクトである「FirstVR(ファーストブイアール)」を5Gを活用して提供することを発表。2020年にはホログラムで遠隔地に出勤する「HoloD(ホロディ)」を発表し、多数の企業でトライアルが始まっている。

同時に、研究ではHCIの国際会議Augmented Human(オウグメンテッド ヒューマン)にて、共著論文が近年で最も推奨される研究論文として表彰される。2021年04月より琉球大学 工学部 教授。

PossessedHand, UnlimitedHand, FirstVR,HoloDは、基礎から応用まで多くの研究者に利用されると同時に、BodySharingサービスへと展開している。

PwCあらた有限責任監査法人 ディレクター 西原 立

PwCあらた有限責任監査法人 ディレクター
公益財団法人PwC財団にプログラムオフィサーとして出向
西原 立

大学院卒業後に入所以来、アドバイザリー業務を中心としつつ、監査業務にも携わる。金融機関のクライアントを中心に、保険数理、数理統計、金融工学などを活用した定量的なアドバイザリー業務に多数従事。近年はAIを活用したアドバイザリー業務も多く手がけており、農業分野における数理統計・AI適用など、スマート農業の分野にも力を入れている。また、農業分野での経験を生かしながら、地域の社会課題にも積極的に取り組む。ミクロなデータ分析・AI開発から、マクロなスマートシティまでを一貫して取り組める点が強み。

専門領域

農業

PwCコンサルティング合同会社 ディレクター 三山 功

PwCコンサルティング合同会社 ディレクター
公益財団法人PwC財団に プログラムオフィサーとして出向
三山 功

製造DX系スタートアップ企業、外資系コンサルティング会社などを経て、PwCコンサルティング合同会社に入社。

入社後はR&D組織に対する中長期R&D戦略・研究テーマ探索などを数多く手がけている。2020年1月に未来創造型コンサルティングの専門組織「Future Design Lab」をリードディレクターとして設立。未来志向の戦略立案、事業開発、研究開発戦略の立案などに幅広く従事。

2021年よりPwC財団に出向。

専門領域

テクノロジー、情報通信、エンタテイメント&メディア

※法人名、役職、インタビューの内容などは掲載当時のものです。

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