
第1回:Technology Laboratoryの現在と今後の展望
女性メンバー4名が、Technology Laboratoryに参画した経緯やキャリア、また組織としての取り組みや今後の展望について語り合いました。
テクノロジーとデジタルの力を活用し、クライアントや社会の変革、未来づくりのリードを目指しているTechnology & Digital Consultingでは、多様な専門性を有するメンバーたちが活躍しています。本稿では、Technology & Digital Consulting配下の各チームに所属する女性メンバーが、これまでのキャリアやインクルージョン&ダイバーシティ活動、働く場所としてのPwCの魅力について語り合います。
座談会メンバー
PwC コンサルティング Technology & Digital Consulting
Digital Trust
シニアマネージャー
林 恵子
Technology Advisory Service
マネージャー
塩谷 聡見
シニアアソシエイト
浅見 早希子
※所属、役職及びインタビュー内容は掲載当時のものです。
(左から)林 恵子、塩谷 聡見、浅見 早希子
林:
新卒で外資系コンピューターメーカーに入社し、アプリケーションエンジニアやプロジェクトマネージャーをしていました。大学や研究機関、新聞社、中央官庁、自治体と幅広い業界のクライアントを抱える中で、社内のセキュリティ認証対象拡大プロジェクトにプロジェクトマネージャーとして参画したことをきっかけに、新設されたセキュリティコンサルティングの部門に社内異動しました。
セキュリティコンサルタントとしては、新設されたチームの立ち上げはもちろん、製造業、金融業など多くのクライアントに対してセキュリティ体制やセキュリティ関連システムを導入する支援を行いました。その中でより多くのクライアントに対して幅広い領域の支援がしたいと思い、
PwCコンサルティング合同会社 Technology & Digital ConsultingのDigital Trustに転職しました。
前職で産休・育休を経験しており、高校生の娘がいます。クライアントワークとプライベートの両立やテクノロジー領域でキャリアを積み重ねてきた私の経験が他のコンサルタントのキャリア形成に活かせればという思いから、テクノロジーチームのInclution & Diversityの活動に参加し、現在はリーダーを務めています。
塩谷:
私はもともと機械設計からキャリアをスタートし、コンサルティング業界に入りました。
前職のコンサルティング会社では、官公庁のクライアントを10年以上担当していたのですが、キャリアの幅を広げたいと思い、PwC コンサルティング合同会社に転職しました。
現在は、金融業、製造業のクライアントに対してIT戦略の策定および実行、ITガバナンスの強化などの支援をしており、その中でチームメンバーの多様化を感じています。
特に近年では外国籍の方や女性と一緒に仕事をする機会も増えており、「もう少し働きやすい環境が作れないか」との思いから、テクノロジーチームのInclution & Diversityの活動に参加しました。
浅見:
私は新卒でシステムインテグレーターに入社し、アプリケーションエンジニアとして業務に従事してきました。前職では、クライアントのシステム課題に対して、施策やソリューションの方針が決まった状態で業務に携わることが多かったのですが、クライアントの課題に向き合い、施策やソリューションを提案するところから携わりたいという思いが次第に出てきたため、コンサルタントへの転職を決断しました。
PwC コンサルティング合同会社では、コンサルティング業界、テクノロジー業界での女性の働きやすさについて何か貢献ができればという思いから、テクノロジーチームのInclution & Diversityの活動に参加しました。
塩谷:
時短勤務やリモートワークなど、出産や子育てなどのライフイベントに関連した制度が整備されている一方で、家庭においては女性に負担が寄りがちになってしまうことや、女性特有の健康問題は発信しにくく周囲が知る機会が少ないことから、「働きたいけど働くことが難しい」という状況が発生していると感じています。その中で会社として適切な制度を整備し、その制度を誰もが気軽に利用できる環境を整えることが真の意味でのダイバーシティーであり、「生涯働き続けたい」「キャリアを長く培っていきたい」と思える第一歩だと考えています。
林:
テクノロジー業界はいまや社会インフラの一部なので、高い品質や可用性が求められます。そのため、どうしても「よりレベルの高いものを」と仕事にかける時間が長くなってしまうのは、業界としての課題です。女性は体力面でどうしても男性に及ばない部分があり、また社会的にも家事や育児・介護の役割を期待されることから、全ての時間を仕事にコミットするような働き方は難しく、「テクノロジー業界で女性が働くことは難しい」というイメージにつながっていると思います。
そのような状況だからこそ、自分自身が納得できる、心からやりたいと思える仕事に出合うことが重要ではないでしょうか。自分のやりたい仕事であれば、困難な状況を何とかしようとする力も湧いてきますし、続けるために「どうしたらいいか」と周囲の人を頼ったり自分自身の生活を改善し、続ける方策を考えたりすることもできます。まだまだ日本においては子どもがいる女性が責任のあるポジションを務めるケースは少数です。その中でも「自分のやりたい仕事である」ということが、子どもに対しても母として胸を張って仕事ができることにつながると考えています。
浅見:
20代から30代にかけては誰にとっても仕事に打ち込み、キャリアに力を入れていきたい時期です。それと同時に、女性にとっては結婚・出産といったライフイベントが起こることが多い時期かと思います。家庭を維持しつつキャリアを築くためには、自身の工夫が必要であるのはもちろんですが、チームメンバーおよび職場の理解、サポート体制が必須となると考えています。
浅見:
コンサルティング業界とテクノロジー業界はともに男性が多い業界なので、「女性特有の悩みなどを相談できるお相手は少ないのでは」と最初は想像していました。しかし、女性同士のつながりもあるので、そういったことで実際に悩んだことはないです。また、男女関係なく扱われるので、ジェンダーを意識することもないです。勤務時間をフレキシブルに調整することが可能であり、柔軟な働き方を支援する体制や文化があります。女性に限らず、男性も育休を取られる方や勤務時間を調整して幼稚園・保育園の送り迎えをされている方が多くいらっしゃる印象です。
塩谷:
働く人の置かれている個々の事情に応じた、多様な働き方を選択できるところが魅力の1つだと思います。
特に新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、生活様式や企業活動が大きく変化する中で導入されたリモートワークによって、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方への理解が加速したと感じています。
他者に対する理解が深まることで一緒に働くメンバーや同僚といった相手の価値観を受け容れることにつながり、価値観の異なる他者の存在を肯定し、尊重できる土壌を形成することにつながっていると感じています。
林:
テクノロジー業界では、最新のテクノロジーに助けてもらえることも多々あります。コロナ禍の以前から多くのテクノロジー企業ではリモートワークが可能でしたし、グローバルのメンバーとも出張をしなくても連携して働くことができていました。それに加えて、PwCではフレックスタイムの考え方が浸透しており、働く時間と場所を自分で決められることは魅力的だと思います。
例えば保育園の送り迎えや夕方から夜にかけての育児のピークタイムには仕事ができない旨をプロジェクトメンバーに共有し、その時間を避けてミーティングを設定したり、それ以外のメンバーは逆にその時間を有効活用したりするようにしています。同じ日本で働いているメンバーでも仕事ができる時間に時差があることを意識した働き方ができており、男性・女性・職位に関わらず、そのような働き方を選択できることは働きやすさの面で重要なポイントです。「保育園の送り迎えのある母親だけが利用する制度」では、その制度を使っている人が例外扱いになってしまいます。それではチーム全体に良い影響を与えません。
林:
PwCにはInclution & Diversityに対して理解を示し、重要な活動として支援してくれるカルチャーがあり、それがまずありがたいことだと思っています。日本では理系に進む女性が少なく、結果としてテクノロジー部門の仕事の女性比率が他職種に比べて低くなっており、多くの企業で課題になっています。しかし、どの企業でも一朝一夕に解決できるわけではありません。
今、私たちは高校生向けのワークショップや他社との共同イベント、インサイトの公開、今回のようなウェブページでの発信など、広範囲にわたる活動を行っています。そのことがPwCだけではなく、日本のテクノロジー部門での女性比率の向上に貢献できればとてもうれしいです。
塩谷:
PwCは職位に関係なくInclution & Diversityに理解があるように思います。
PwCでは「女性/男性だから」「外国籍だから」という類の会話を聞いたことはありません。
これはメンバーや同僚、パートナーなどとの会話の中でも感じますが、「男性女性の性差や国籍の違いはある意味個性であり、その人の個性を知ったうえでコミュニケーションをとろう」という相手を思いやる気持ちが、一人ひとりの価値観や視点を尊重するカルチャーの醸成につながっているのではないかと思います。
ただ、そういったカルチャーの中であっても女性は結婚、妊娠、出産といったライフイベントを機にキャリアを見直す機会が多いことも事実であり、その場合は組織としても対応が必要になってきます。長い人生を考えた時に環境が原因で「ワーク」を諦めることがないよう、Inclution & Diversityの活動に継続して取り組んで行きたいと思います。
浅見:
Inclution & Diversityは仕事でパフォーマンスを発揮するためにも重要な取り組みだと考えています。PwCとしてもInclution & Diversityに重きをおいてメンバーをサポートする体制があるので、その一助となる活動ができていることをうれしく思います。これからもPwCの、そして、テクノロジー部門での女性の働きやすさに何か少しでも貢献できたらうれしいです。
塩谷:
現在お仕事や職場の環境で何かしらの限界を感じていたら、ぜひPwCの話を聞きに来てください。あなたの意欲に応え、サポートしてくれる仲間が待っています。
浅見:
PwCには個々人の働き方に理解を示すカルチャーがあります。テクノロジーコンサルティング業界にご興味をお持ちの方はぜひコンタクトしていただきたいと考えています。興味を持ってくださった方と一緒に働けることを楽しみにしています。
林:
先ほど、「テクノロジー業界は社会インフラの一部」という話をしましたが、今後どの分野に進むとしても、テクノロジーの知識を持っているということは、自分自身のキャリアの幅を持たせてくれると思います。大変スピード感のある業界なので、「出産や育児で一度現場を離れると復帰できないのでは」と心配される方も多いですが、私たちのようなコンサルティング業務において、個々の技術に共通するような根底の考え方をしっかり身に付けておけば、素早くキャッチアップできます。それよりも、このスピード感のある業界で、次々と新しいことにチャレンジすることで、ご自身の成長をより強く感じていただけるメリットは大きいと思います。ぜひテクノロジーの強みを身に付けて、ご自身が目指すキャリアを実現してください。
女性メンバー4名が、Technology Laboratoryに参画した経緯やキャリア、また組織としての取り組みや今後の展望について語り合いました。
異なるライフステージにある女性メンバー3名が、それぞれの働き方の特徴や職場環境、キャリア構築をバックアップするPwCコンサルティングの各種制度や取り組みについて語り合いました。
多様性を受け入れ、個々の価値を最大化する働き方を模索する中で、固定されたロールモデルに違和感を覚えたPwCコンサルティングの女性社員が、自身の考える新しい働き方について直属の上司であるプロジェクトマネージャーと語り合いました。
Technology & Digital Consultingで活躍する若手女性メンバー4名が、Technology領域の仕事の魅力や所属チームのカルチャーについて語り合いました。