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リスクコンサルティング領域を2017年7月に本格的に立ち上げてから、約3年が経ちました。昨今のSociety 5.0に向けたデジタル化の進展、ESG・SDGs経営への関心の高まりを受け、企業の経営者は、自社の社会的価値を持続的に高めながら、経済的価値の向上も実現することが求められています。
一方で、経営者はひとたび顕在化すれば一瞬のうちに社会的信頼の棄損につながるようなさまざまなリスクに晒されています。ビジネスモデルの持続可能性を阻害するESG関連リスク・戦略的リスクのほか、デジタル化にともない注目される個人情報や機密情報の漏えいといったデータ取り扱いのリスクなど、多岐にわたるリスクをコントロールすることの重要性が高まっています。
こうした動きを背景に、リスクコンサルティング領域のさらなる成長に向けて、チームのミッション・ビジョンを再定義し、クライアントへ提供するソリューションサービスを再構築しました。私たちはデータアナリティクスを活用したソリューションを用い、意思決定を行う経営者の視点で重要なリスクを予兆し、管理することで、社会的価値と経済的価値を両立できるリスクマネジメントの高度化支援を目指しています。
いまPwCコンサルティングのコンサルタントとして私が心掛けていることは、クライアントの経営課題をリスクマネジメントという観点から、社内の他チームやPwC Japanグループのメンバーファーム、海外ファームの仲間と「協働」して解決することです。加えて、何が本当に解決するべき経営課題なのかをともに見極めることから始める、価値の「協創」です。経営者が抱える課題が複雑化している現在、自分一人やチームのメンバーだけで解決できることはまれです。PwCコンサルティングには、仲間と協働して課題解決に取り組むというカルチャーがすでに浸透しており、それが私たちの強みの1つだと実感します。
新型コロナウィルス感染症拡大を受けて、これまでにも増して企業の経営者を取り巻く将来の不確実性が高まっています。リスクコンサルティングの仕事は、経営者にとってのリスクや機会、すなわち経営課題の見極めと、それらへの対応を支援することです。経営者にとって何が取り組むべき経営アジェンダなのかを考えることが、コンサルタントに求められるわけです。何が経営アジェンダになり得るかを提言できるように、情報のアンテナを張り、PwC Japanグループ以外を含めた幅広いステークホルダーとともに、いかに価値を協創するか。これが、いままさに私自身が日々チャレンジしていることです。
これまで日系企業においては、リスクマネジメントはややもすればビジネスの成長を邪魔するやっかいなもの、日々のオペレーションやプロセスレベルの活動では価値を生まないもの、と位置づけられてきました。しかし、ビジネスのデジタル化が進展し、かつ経営者を取り巻く環境の変化が激しくなるなかで、ビジネスモデルの持続可能性を維持・向上するための経営方針・事業目標の達成を目指す上では、戦略立案・事業目標策定・戦略実行に関わる経営管理とリスクマネジメントを融合することは不可欠です。また、リスクマネジメントのデジタルトランスフォーメーション(データアナリティクスの利活用による予兆管理)の推進も欠かすことはできません。
PwC Japanグループには、「社会課題×リスク×DX」というビジョンに共感し、経営アジェンダの特定とその課題解決に向けて取り組む仲間が集まっています。彼らとともに、クライアントのリスクマネジメントの高度化の支援を通じて、企業価値の持続的な向上と社会課題の解決に貢献していきます。
齋藤 篤史(Atsushi Saito)
都市銀行・コンサルティングファームでの勤務を経て、2010年1月にプライスウォーターハウスクーパースコンサルタント株式会社(現PwCコンサルティング合同会社)入社。コンサルティングにおいては、18年超にわたり、総合商社、メガバンクを中心に、リース会社、製造業、電力・ガス業界、食品・消費財業界などの幅広いクライアントに対してコンサルティングサービスを提供。主に、ERM(全社的リスクマネジメント)、統合リスク管理(リスクアセット計測)、収益変動リスク管理、事業ポートフォリオ管理、事業投資評価・管理、リスクリターン管理、内部統制などのリスクと一体化した経営管理関連サービスを専門とする。