M.Endo

マネージャー(2019年度入社)ガバナンス・リスク・コンプライアンス・アドバイザリー部(GRC)

不確実な未来へ数理の知見で挑戦する

数学の知識を生かして多様な業務に携わりたい

大学では数学科で、その後、修士課程に進み数学応用数理を専攻していました。ずっと勉強してきた数学を生かせる職種に就きたかったので、当初はアクチュアリーを希望していて、保険会社などでアクチュアリーのインターンシップに参加していました。そんな時、偶然にも当職種が1DAYのワークショップを開催することを知り、アクチュアリー以外にも数学を生かせる場を模索したいと参加しました。

ワークショップで、ガバナンス・リスク・コンプライアンス・アドバイザリー部(GRC)のリスク戦略コンサルタントは、アクチュアリーのように保険数理業務に携わるだけでなく、幅広い金融クライアントのプロジェクトにかかわれることを知り、数学の知識を生かして活躍するフィールドがたくさんあると確信しました。

入社後の3年間はデリバティブ評価モデルの検証支援や気候変動関連リスクの分析・開示支援などのプロジェクトで、各種検証・分析・調査作業やクライアントへの説明・報告資料の作成などを担当してきました。職階が一つ上がりマネージャーとなった今では、モデルリスク管理体制の構築支援や、バーゼル規制対応にかかわる数値検証、内部監査支援を行うプロジェクトで、クライアント側も含めたプロジェクト全体のタスク・進捗管理や、クライアントコミュニケーションといったマネジメント業務も担当しています。入社前に抱いていた幅広い業種で数学を生かした仕事に携わりたいという思いは、確実に実現できています。

M. E.

経験のないことにチャレンジしたことで自信がついた

これまで経験してきた業務の中でも特に印象深かったのが、信用評価調整(CVA*)システムの導入における検証とCVA管理体制の構築支援です。クライアントがCVAシステムの導入を行う際、ロジックどおりに数理モデルが実装されているか、入出力データの接続が意図したものになっているかなどを、私たちが作成したベンチマークモデルとの比較分析等を通じて検証することが大きな目的でした。

加えて新しいCVAシステムを導入するにあたって、運用面における管理体制の見直しを図り、新体制の構築も行うことも担っていて、その一環としてCVAの簡易的計算ツールのプロトタイプを作成することになりました。

入社後にプログラミングの勉強はしていましたが、プロトタイプとはいえどもクライアントに納品する以上は高い品質が求められます。金融工学の知見に基づき簡易的に計算できるロジックを構築し、PythonやVBAを使ってプロトタイプを完成することができました。

これだけの高難度な案件は初めてでもあったので、いつも以上にプロジェクトマネージャーとの綿密なコミュニケーションを意識しました。上司は細かな点までサポートしてくれたので、それまでの自身のケイパビリティを超える成果を発揮することができ、経験がなくてもチャレンジすればできるんだと自信がつきました。

コンサルタントがプログラミングをしてプロトタイプを開発するのは珍しいプロジェクトではあるのですが、こうした枠にとらわれない仕事ができたことは何にも代えがたい経験になったと思っています。

CVA:取引相手方の信用力をデリバティブ取引の評価額に反映させる価格調整のことで、貸出金における引当金のようなもの

M. E.

挑戦を続けるための最適な環境がある

思いもよらないような経験を積めるところがリスク戦略コンサルタント職の魅力の一つと言えますが、そうした新しい経験を積むためには、最新の情報を取りこぼさないように常にアンテナを張り巡らせることが大切です。これまで以上に情報をキャッチアップする意識を高めて、まずは現在より高いロールのポジションを目指していきたいです。というのも、高いポジションになればなるほど、自身の専門性を武器にしたプロジェクトを自ら創っていくことができ、またその責任も大きくなります。より難易度と重要性が高いクライアントの課題に取り組めるようになりたいです。

その実現に向けて、自分には何が不足しているのか、不足しているところを補うためにどのようなアクションをとるべきか。自分の状況を客観視し、的確な判断ができるよう毎週コーチとディスカッションをしています。

こうした制度としての観点では、PwC Japan監査法人には情報をキャッチアップしたり、キャリア構築を目指してスキルアップしたりできる環境が整っています。例えば、新卒向けにはGRCで働くうえで重要な金融工学やリスク管理などの知識を習得するための勉強会もありますし、職階ごとに適した研修も定期的に行われています。また、そうした制度に頼るだけでなく、実務を通して専門知識と経験豊富なチームメンバーがサポートしてくれるので、私もここまで成長することができたと実感しています。

私は、数学の知識はありましたが、リスク管理の知識はありませんでした。周りのメンバーにも同じように、入社してから知識や経験を重ねて成長していき、現在活躍している人がたくさんいます。リスクと聞くと少し難しい仕事と感じてしまうかもしれませんが、安心してGRCの門をたたいてほしいです。GRCのメンバーとして、常に変化していく未来に対してリスク管理の観点からクライアントのニーズ・課題に応えていく。そんな不確実な未来に対する挑戦といった刺激とやりがいのある仕事を一緒にしましょう。

※法人名、役職、インタビューの内容などは掲載当時のものです。

M. E.