N. Ogino

マネージャー(2018年度入社)ビジネスリスクコンサルタント職

地方公共団体のセキュリティ対策を支援し、安心安全な社会づくりに貢献する

成長機会の多い環境で、自分をとことん成長させたい

私の父が会計士であり、当法人ではないものの監査法人で働いていた姿を見て育ちました。忙しそうながらもどこか楽しそうにしている印象を受けて、やりがいのある仕事ができる環境なんだなと感じていました。私自身は大学では経営学科に在籍し、会計の講義を受けたこともあり、会計からさほど遠くない環境にいましたが、どちらかと言えば私の主な関心はリスク管理でした。

大学時代は、ワンダーフォーゲル部に所属し、日本各地の山を登っていました。登山中に想定外のことが起き、痛い目にあうことも。いろいろな経験を重ねる中で、山の特徴や予想される気象を入念に調べ、どんな事象が起こりうるか、そのために何を準備すべきかを考えるなど、リスクを想定し対策を講じることに面白みを感じるようになりました。

就職活動時にリスク管理に関連する仕事とはどんなものがあるのかと調べる中で、PwC あらた有限責任監査法人(当時)のリスク・アシュアランス部(RA)を知り、ビジネスリスクを洗い出し、効果的にリスクを管理するアドバイザリーサービスに興味を持ちました。さまざまな業種のクライアントに幅広いサービスを提供するRAで経験を積んで得意領域を探したい、新人のうちは多少の負荷をかけてでも早く成長したいと思っていたので、自分が望む成長機会を存分に与えてもらえることに魅力を感じました。

実際に入所してみると、こういう案件に関与してみたいなど能動的に発信すればするほど、多くの方々から成長の機会を次々ともらうことができ、成長に対する感度が高い人が多い環境だと実感しました。これまでさまざまな業種に対する監査業務・アドバイザリー業務案件に参画したほか、地方における人材マッチング支援などのプロジェクト等にも携わりました。現在は府省庁や独立法人、市区町村などに対し、セキュリティ対策におけるアドバイザリーサービスを提供しています。

見えてきた、PwCで自分がすべきこと

内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)での勤務は意義のある経験になりました。NISCは民間企業や他の府省庁からの出向者が多く、行政のサイバーセキュリティの確保を総合的な立場で担っています。

入社して3年ほど経った時に、入所時からお世話になっているパートナーから、NISCで政策調査員の公募が出ているが興味があれば応募してみてはどうか、とアドバイスいただきました。それまで目の前の仕事に一生懸命取り組んでいたものの、将来社会にどのように貢献したいのか具体的なイメージがぼんやりとしており、今後のキャリア形成に悩んでいた時期でした。

サービスを提供する側からサービスを受ける側、民間から公務員へと立場を変えることで視座を高められる良い機会になるとある先輩からアドバイスをもらい、自分と向き合うきっかけにもなるとNISCでの勤務を決意しましたが、最初は慣れない環境に戸惑いました。

若い人が多いRAとは違い、NISCは年上の方が大半で経験の浅い自分に何ができるのかと考えました。私の気持ちを察したのか、ある府省庁からの出向者の方に「これまでの知見や経験を生かして仕事をすればNISCに価値を提供できる。何より荻野さんの将来に役立つ経験になる」と言っていただき、そこからはPwCで得た知見や経験を積極的に打ち出しました。これまでに習得した監査やセキュリティに関する知見を活かすのに加え、PwCで参画したPMO案件での経験をもとに、所属チーム全体の作業の標準化や効率化を推進したり、定例会議でアジェンダを作成して円滑な会議運営を行ったりすることにも注力しました。どんな業務であっても、チームメンバーの期待以上のアウトプットがあって初めて信頼関係を築くことができるのだと実感しました。

見えてきた、PwCで自分がすべきこと

2年間の勤務でクライアント側の立場を経験したこともあり、クライアントがRAのアドバイザリーサービスに何を期待しているのかを考えて行動できるようになりました。入所当時に比べ、多角的な視点から物事を捉えることができるようになったと感じています。また、自分の課題として認識していた、仕事を通して社会にどう貢献するかについても一つの答えが見えてきました。

休日に登山で全国各地に行った際に、過去に存在していたお店が閉店していたり、道路などの社会インフラの老朽化が進んでいたりと、地方の衰退を肌で感じることがあります。先述の地方における人材マッチング支援のプロジェクトでも、現地の方々の中には将来への不安を口にする人もいらっしゃいましたが、一方で当該プロジェクトでの支援はとてもありがたいと言っていただいたこともありました。このようなプロジェクトを通じて地方の支援をさせていただくことで、現地の方々に安心を提供できると実感できました。

地方の支援にはさまざまな方法がありますが、やはりこれまで私自身が培ったセキュリティの知識・経験を活かすことができればと考えています。国や市区町村が管理している国民の情報に対して、適切なセキュリティ対策を施し安全に守り続けることで行政サービスが永続的に提供されていくことは、人々の安全安心な生活を保つためにとても重要です。プロジェクトを通して公共セクターや自治体のセキュリティ対策にかかわることは、日本で暮らす人々が希望や安心を感じられる社会づくりにつながるのではと、大きな意義を感じるようになりました。

行政DXなどが叫ばれる一方で、セキュリティへの意識・対策がまだまだ追いついてない、資金が確保できないため有識者を呼び込むなどの施策を打ち出せない自治体も多数あります。国民に密接した行政サービスを提供する地方公共団体に私たちの知見を提供し、より高品質化することで、みなさんに安心を届ける一助になりたい。RAで働く目的が明確になった今、仕事がさらに充実しています。

※法人名、役職、インタビューの内容などは掲載当時のものです。