大辻 竜太郎

パートナー 銀行・証券アシュアランス部

1999年に青山監査法人入社し、国内銀行や外資系投資ファンドの監査業務に従事。2006年にあらた監査法人(現PwCあらた有限責任監査法人)に移籍し、その後も国内金融機関(主要行、地方銀行、政府系金融機関など)の監査業務やアドバイザリー業務を多数担当。2012年から2年間、PwCオーストラリアのシドニー事務所に駐在し、大手投資銀行や外資系金融機関の監査業務に従事。2016年にパートナーに就任し、2021年から銀行・証券アシュアランス部の部長を務めるとともに、銀行・証券会社の他、ノンバンク、クレジットカード、リース、IPO準備企業などの監査責任者を務めている。

※法人名、役職、インタビューの内容などは掲載当時のものです。

「未来の金融」にトラスト(信頼)を提供し、多様な人材が進化を続ける二刀流組織

進化が求められる二刀流組織

銀行・証券アシュアランス(BCM:Banking and Capital Markets)部は、主に銀行・証券会社に対し、監査業務とアドバイザリー業務の両方を提供しています。クライアントはグローバル金融機関から、テクノロジーを活用した金融スタートアップ企業までさまざまです。

デジタル化の進展や、新型コロナウイルス感染症の拡大、ウクライナをめぐる国際情勢の不安定化など経営環境が変化し続ける中で、社会的インフラであり、BCM部の担当領域である銀行・証券業界はそれらの変化に直面していると言えます。そのため私たちBCM部も監査法人に対するトラスト(信頼)のニーズの変化を捉え、進化を続けていく必要があります。

そこで、BCM部では半年ほどの時間をかけてメンバー全体で議論し、BCM部のビジョンを作り上げました。多様なメンバー一人ひとりと、目指すべきBCM部の将来像を共有しながら、共に進化していきたい。そんな願いを込めて掲げたのが、「『未来の金融』にトラスト(信頼)を提供し、多様な人材が進化を続ける二刀流組織」というビジョンであり、私たちはこの実現に向けて取り組んでいます。

二刀流の追求がクライアントからの信頼、そして自らの成長につながる

ビル・ゲイツ氏が「銀行機能は必要だが、今ある銀行は必要なくなる」と予言しました。つまり、「銀行が果たす社会的役割は変わらないが、その担い手である銀行が今のような形であり続けることはない」という趣旨です。この発言が意味するところの1つとしては、銀行の今の形は無くなり、新たに銀行機能を担うプレイヤーに置き換わっていくということであり、もう1つは銀行という形を変えて生き続けるということだと考えます。私たちが業務を提供する「未来の金融」には、スタートアップだけでなく、新しいサービス・ビジネスを創出する既存プレイヤーや、異業種から金融事業に参入したプレイヤーなど、金融の未来をリードする全てのクライアントが含まれます。こうしたクライアントに対して、私たちは伝統的な監査業務のみならず、非財務情報の保証や、アドバイザリー業務を通じた、トラストサービスを提供します。

組織として監査業務とアドバイザリー業務の「二刀流」を追求することは、監査業務とアドバイザリー業務の専門性の共有・循環を可能にし、メンバー一人ひとりの知見の蓄積およびキャリアアップにつながります。もちろん個々が描くキャリアパスに応じてどちらか一方に集中することもできますし、双方を幅広く経験することも可能です。二刀流の追求により、監査人の目線を踏まえたアドバイザリー業務や、アドバイザリー業務の知見をレバレッジした監査業務の提供が可能となります。これはクライアントに大きな付加価値を提供するだけでなく、私たち一人ひとりの成長につながります。

従来の銀行・証券の枠には留まらない多種多様なクライアントを支援し、最先端の金融サービスに携わるBCM部には、多様な人材が求められています。海外出身者のほか、社会人経験を経てから会計士になった人材も多く、若いうちから海外出向を経験したメンバーや、アドバイザリー業務に多く従事するメンバーもいます。多様な人材が集まる組織だからこそ、多様な働き方を尊重しており、産休や育休を経て時短勤務をするメンバーも活躍しています。多様なメンバー一人ひとりが最高のパフォーマンスを発揮できるよう、組織のあるべき姿を追求していきたいですし、変化を恐れずに柔軟に進化を続けていきたいです。

新たな組織が、求められる人材への成長を促す

「『未来の金融』にトラスト(信頼)を提供し、多様な人材が進化を続ける二刀流組織」というBCMのビジョンを実現するために大切なのは、やはり「人材」だと考えます。そこで組織運営体制を見直し、2022年7月から「人材」に関連する部門運営機能を4つに細分化しました。具体的には、①業務への配属(アサイン)と部門内の交流を促進する「人財」機能、②二刀流ならではの専門性やスキルを身に着けるための「育成」機能、③一人ひとりの多様なキャリア目標を実現するための業務経験を促進する「人財拠出」機能、④コーチングによる目標管理と能力やパフォーマンスを公平に評価する「人事評価」機能です。これら4つの機能のリーダーがスクラムを組み、「人」ならではの発想力や経験と、「テクノロジー」によるイノベーションを柔軟に組み合わせながら、社会に対する信頼を提供しつつ、メンバー一人ひとりの中長期のキャリア形成を支援していきます。

実際の業務においても、求められる専門性やスキルは変化してきています。監査業務では、業務を標準化し、デジタルツールを使ったデータ処理や分析を行うことが必須になってきています。また、クライアントがブロックチェーン技術を使ったデジタル証券を発行したり、暗号資産ビジネスに参入したりする動きも目立ってきており、助言を求められる機会も増えてきています。その中で、PwCの海外メンバーファームとやり取りすることもあり、こうした業界の最新トピックに対し、監査業務とアドバイザリー業務の双方をバランスよく経験できるのは、BCM部の大きな魅力だと考えています。

「未来の金融」に向かって

経済・社会環境が変化し続ける中で、経済の血液としての「金融」の重要性は変わることはありませんが、この変化はさらに速く、大きくなるはずです。1人では解決が困難なことも、チームや部門で取り組めば乗り越えられます。これからの新しい金融ビジネスを学ぶにあたっては、これまで金融に馴染みのない方も、経験豊富なベテランも、そのスタートラインは同じです。「未来の金融に向かって、変化を恐れずみんなで一緒に進化を続けていきたい」。そんな思いに共感してくれる方をBCM部は歓迎しています。

未来の仲間へメッセージ

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