営業から転身、プライバシーコンサルタントとしてグローバル企業を支援

営業時代に感じた企業の戦略策定や仕組みづくりの重要性

前職では通信事業会社で法人営業をしており、社内WANや各種クラウドサービス、AI、IoTなどさまざまなITサービスを取り扱っていました。最新のサービスがリリースされる度に、すぐクライアントに紹介していたのですが、「興味はあるけど、今は会社全体のIT戦略を練っている最中。戦略が決まってから検討したい」との答えが返ってくることが多々ありました。

ある時、「クライアントに何かを持っていけないか」と上司に相談すると、「戦略を考えるのはうちの仕事じゃない。コンサルがやることだから待つしかない」と言われました。ベンダーという立場なのでその通りではあったものの、クライアント側の戦略策定をひたすら待つことに、もどかしさや違和感がありました。

そうした経験から、自分もクライアントと共に会社の全体像を見ながら、仕組みや戦略を考えていきたいと思い、コンサルティング会社への転職を考えるようになりました。

立ちはだかる体力や知識の不安

コンサルタントの仕事については、戦略の策定など「考えること」が軸である、などとぼんやりとしたイメージは持っていたものの、具体的な仕事の内容を全く把握できておらず、自分に本当にできる仕事なのか、といった不安はありました。加えて、前職では営業しかやったことがなかったため、サイバーセキュリティ領域の知見には全く自信がなく、本当にこのチームに自分が入ってやっていけるのかとも思いました。

また、コンサルティング会社はものすごく激務、というイメージも強く、体力面での不安もありました。転職しようと決めた際に「少なくとも2年間は激務に耐えて、はいつくばってでもついていこう」と決意しました。

面接でのコミュニケーションが不安解決の鍵

概ねの不安は、採用の面接で解消することができました。私の質問に丁寧に回答してもらい、具体的な仕事内容なども教えてもらうことができました。だらだらと残業を続けるような働き方ではなく、原則、定時内でパフォーマンスを出せるような働き方をしている、と聞いて驚きました。体力面の不安も解消されました。

また、コンサルティング業界出身の知人も何人かいたため、面接以外の場でも、仕事の内容や働き方について聞かせてもらい、後押ししてもらえたことも大きかったと思います。

プライバシーコンサルタントとしてグローバル企業を支援

PwCコンサルティングに入社してからこれまで、クライアントが保有するパーソナルデータなどの保護を適切に行う仕組みを構築するプロジェクトに従事しています。

グローバル企業における、グループ全体のプライバシー保護の仕組みを構築するプロジェクトに参画した際は、とてもやりがいを感じました。EUのGDPR(一般データ保護規則)だけでなく、日本の個人情報保護法、中国や米国の法令など、各国・地域ごとに法規制が異なる中で、グループ全体のコンプライアンスを維持していくための体制の整備やルールの策定、具体的な運用プロセスの構築などを手がけました。海外の現地法人と打ち合わせや連絡を取り合う機会も多く、言語や文化の異なる人々と仕事を進めるところに難しさもありましたが、私が考えた仕組みやプロセスを、実際にクライアント企業がグローバルで実運用するに至った際には、非常に大きなやりがいを感じました。

業務領域や担当領域をさらに広げ、より広範な企業支援を

将来もコンサルティングに従事し続け、自らの専門性を高めていきたいと考えています。

DXが進み、スマートシティ、ヘルステックなど、さまざまな事業においてパーソナルデータを取得する機会が増えていきます。一方でプライバシーの課題は大きく、なかなか解決が進まないのが実情です。今後はこうした各種のDXにおけるプライバシーの課題解決に挑戦してみたいと思っています。

プライバシー保護だけではなく、企業全体のコンプライアンス管理やリスク管理の領域、情報資産全般の管理・保護の領域などにも興味があり、プライバシーを軸にしながら、自分の専門領域・知見も広げていきたいです。さらに、企業全体の仕組みや経営に対する理解を深め、経営者と対等にディスカッションし、適切なアドバイスができるようになりたいと考えています。

PwCのサイバーセキュリティ&プライバシー領域で活躍するメンバー