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激変する社会・経営環境のなか、企業は従来とは全く異なるレベルの課題に直面しています。より複雑化する課題を解決する手段の1つとして、外部のケイパビリティを積極的に取り込み、新たなエコシステムや企業価値を創造していくという選択肢の重要性がいつになく高まっています。
企業のインオーガニック戦略に特化したチームとして組成された「X-Value & Transformation」(以下、X-VT)では、企業買収・統合・再編領域のみならず、クライアントが抱える課題解決や企業価値向上のため、網羅的なサポートを提供しています。
チームのソリューションを加速させるイネーブラーとしての役割を果たす、データドリブンマネジメント領域を担うメンバーに、業務の詳細やチームの魅力について語ってもらいました。
PwCコンサルティング合同会社・ディレクター
源田 真由美
PwCコンサルティング合同会社・アソシエイト
由水 蕗花
PwCコンサルティング合同会社・シニアアソシエイト
杉本 夏来
※法人名、役職、インタビューの内容などは掲載当時のものです。
(左から)由水 蕗花、源田 真由美、杉本 夏来
杉本:
今回は、X-VTでデータドリブンマネジメント領域を担当するメンバーに話を聞いていきたいと思います。X-VTの概要やチーム内での役割、また具体的な支援内容について教えてください。
源田:
X-VTは特定のテーマにこだわらず、企業の成長に必要なサービスを幅広く提供しているチームです。そのなかでも私たちは、チーム内の他のソリューションと協働し、事業間・企業間でのデータ連携・活用を通じて、企業の成長やバリューアップの実現を支援しています。
具体的には、事業間・企業間の連携によるシナジー効果の創出に向けたデータプラットフォーム構想や、データを利活用するためのデータガバナンスなど、データを使った価値創出に関する支援を全方位で行っています。またその前段階として、マーケティング戦略・営業戦略などを含む成長戦略の策定に始まり、戦略を実現するための個別施策の検討、またその施策を実行するフェーズまで支援しています。
杉本:
データドリブンマネジメント領域ではどのようなプロジェクトに携わるのでしょうか。
源田:
例えば、あるクライアント企業がデータドリブン・マーケティングドリブンによる事業成長を目指していたとします。その際、事業部ごとに施策の立て直しを図るというケースも考えられますが、データ戦略やデジタル戦略だけでなく、ブランド戦略やマーケティング戦略などもまとめて立て直しを図るというような、より規模の大きいプロジェクトに取り組んでいます。
杉本:
データマネジメントの前段階から総合的な支援を提供する理由はどこにあるのでしょうか。
源田:
データは顧客からいただいて初めて生かすことができます。裏を返せば、顧客のニーズと戦略が一致しないとデータそのものを収集できません。エンゲージメントが高い顧客を集めようとするとならば、ブランドそのものからつくり直さなければならないこともあります。ターゲットとなる顧客層からの自社ブランドの認知獲得、マーケティング方法および収集可能なデータ、そしてその先にあるデータの有効活用は全てつながっています。そのため、私たちは成長戦略の策定段階から支援できる体制を整えています。
杉本:
近年では事業の成長にはデータがまず必要であるという認識が浸透し始めています。そのためには前段階できっちりとした戦略構想やブランディングが重要になるということですね。
源田:
「データが必要だからアプリをつくろう」というような直線的な発想では、目標となる企業価値の向上は実現できません。フォーカスした顧客層にアプローチしてデータを収集すべきですし、そのためのプロセスを練ることがまず必要となります。言い換えれば、企業が成長するために必要な顧客を見つけ出し、自社を知ってもらわなければなりません。そして、知ってもらうためのブランドのポジションから構想しなければなりません。有象無象のデータが集まっても、企業価値にはつながりません。私たちの強みは、価値創出をゴールとして、データを収集する前から、収集した後まで一貫して支援できることです。
杉本:
データの重要性が叫ばれている近年においても、社内にデータマネジメントに特化した部署を持つ企業はまだまだ少ないのでしょうか。
源田:
データは1つの部門だけで使うわけではなく、営業、マーケティング、経理などさまざまな部門が利用します。それを横串で刺す部門はほぼなく、一部の大企業が動き始めているというのが現状です。
データドリブン経営は部門だけつくっても実現が難しい。そこにナレッジや人材を配置して組織化する必要があります。そのためクライアントの状況によっては、プロジェクトに関わる人たちのタスクの定義から、PDCAサイクルの循環、データマネジメントの定着化まで支援しています。
杉本:
データマネジメントに関して、クライアントの皆様に共通した悩みや課題はありますか。またそれを解決する際に心がけていることはありますか。
源田:
IT部門とビジネス部門の意思疎通が図れないという課題は、傾向として共通しているかもしれません。目指す方向は一緒なのに、使う言葉が違うためか、コミュニケーションがなかなか取れないのです。また部門ごとにデジタル接点に対する価値が異なるというケースも少なくありません。例えば、ある部屋にタッチパネルが設置されているとして、A部門はそこでECと連動させてデータを集めたい。しかし、B部門では部屋の操作をする場面でものを売る必要はないという意見を持っている。
そのような場合、部門間の連携がスムーズに実現できるように、客観的な調査結果を提示したり、言葉を翻訳して意思疎通を図ったりするなど、全体が同じ方向を目指せるようにすることを心がけています。
杉本:
クライアントには、どのような側面で価値を感じていただけていると思いますか。
源田:
データを活用する目的は、最終的に「収益に直結する顧客体験」をつくることにあると考えています。問題は、データやデジタル接点が無数にあること。スマートフォン、メール、電話、チャットなどで得られるもの全てがデータとなりえます。その中から、収益につながるコミュニケーション接点を探し出すことが難しく、さらにはその先で有効なデータを収集してはじめて、エンゲージメントを強くする顧客体験を生み出すことができます。
また顧客体験を実現するための接点やデータを見つけることができても、自社のデータ資産だけでは顧客体験の創出に足りないケースもあります。そこでデータの事業間・企業間の連携が必要になってきます。X-VTではM&A関連のソリューションも提供しており、データが足りない場合には連動して買ってくるという手段もあります。そのようなデータに対する理解を有していること、また知見やノウハウをクロスさせることでクライアントの課題を本質的に解決できることに価値を感じていただけていると思います。
由水:
客観性に基づいた根拠や顧客視点を提供することも、クライアントに評価いただいています。
例えば競合調査を行う際には、他の企業がデータの収集にあたってどのような接点を使っているのか、ブランド認知やマーケティングにどのチャネルが効果的であるのかなどを細かくチェックしています。
客観的な調査を細かく積み上げることで、クライアントが気づかないような課題を発見することにつながりますし、具体的にどの接点やチャネルを生かすべきか、データをどのように収集し利活用するか、といった提案についても納得いただけています。
源田:
大半のプロジェクトでは、X-VTのメンバーだけでなく、PwC Japanグループの他のメンバーファームからも業界の知見を豊富に有するプロフェッショナルが参加します。また、デジタル領域なのでプラットフォームを構築する際には、必ずベンダー数社と協業します。自社および他社の知見・ノウハウ・リソースをフルにクロスさせ、クライアントのバリューアップを実現できるのも、私たちが提供できる価値です。
PwCコンサルティング合同会社・ディレクター 源田 真由美
PwCコンサルティング合同会社・アソシエイト 由水 蕗花
杉本:
X-VTのチームとしての魅力についても教えてください。
由水:
X-VTには、メガテック企業や他のコンサルティングファームの出身者、会計士など、多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まっています。プロジェクトに取り組む過程で自分に足りない知見があれば、すぐにメンバーから情報提供してもらえるのは大きな魅力です。X-VTは特に異業種連携を中心としたソリューションを提供していることもあり、多様性や互いをサポートし合う精神が根付いています。クライアントに提供できる価値の高さもさることながら、内部にいる若いメンバーが多くを学べる環境です。
私が入社したのは2020年で、ちょうどコロナ禍が始まったタイミングでした。研修は全てオンラインとなりましたが、X-VTでは新入社員とのコミュニケーションに特に力を入れていました。定期的なオンラインイベントや、デイリーのコーチングなどを経て、入社後の早い段階からメンバーと関係を構築できたのはありがたかったです。パートナーの方々も、チーム内のコミュニケーションを深める施策を積極的に提案してくれます。上長や先輩が率先して動いてくれるので、私たちも安心して頼り、学ぶことができます。
杉本:
キャリアアップという視点から見た際、X-VTやデータドリブンマネジメント領域の特長があれば教えてください。
源田:
ビジネス部門とIT部門は別物で、キャリアもそれぞれ別に積むというケースが一般的だと思います。しかし、X-VTのデータドリブンマネジメント領域では、その両方の知識・経験をバランスよく身に付けながらキャリアを積むことができます。またデータには、ガバナンス、バリューアップ、成長戦略などさまざまなフックがあります。そのため、多面的なノウハウと知識・経験値を生かしてキャリアアップできることが特長です。逆に言えば、フレキシビリティを持って動くことが求められます。
由水:
若手の成長機会が多いのもX-VTの特長だと思います。プロジェクトでは調査や定例会の会議資料を作成しますが、私はそれをクライアントの社長や経営陣に直接報告するというタスクを早くから任せてもらいました。本来であれば若手だとなかなか経験ができないことだと思います。報告内容については事前、報告中、報告後まで先輩にフォローしていただきました。当初はプレッシャーも多かったですが、責任ある現場を経験させていただいたことで、自分なりのスタイルをいち早く見つけることができました。
源田:
データドリブンマネジメントの領域では、たとえ若手であっても関わるメンバーがそれぞれを責任者と見なして対応してもらっています。プロフェッショナルになるためには、責任と経験が必須です。上長はフォローをしてくれますが、「最後まで自分でやり通してください」というスタンスです。「上に従っていればよい」という流れ作業をしてもらうつもりはありません。むしろ私たちのチームでは、やり抜いて身につけてもらうという考えです。先輩は後輩に対してインプットをサポートしますが、そこから先の答えやパフォーマンスは自分で導き出してもらうことを期待しているというスタンスで接します。
杉本:
最後に読者の皆様に向けてメッセージがあればお聞かせください。
源田:
データはどこにでも存在しています。ただその活用の前提にはさまざまな構想や建付けが必要になります。自社のデータを資産として生かしきれてないと感じている、もしくはデータ資産を使って事業拡大やバリューアップを実現したいと考えているクライアントがいたら、ぜひ私たちのノウハウや知見、リソースを活用いただきたいです。
またデジタル領域ということもあり、若いメンバーの意見を重視しています。顧客が多様化する中で、必ずしも年長者の言うことが正しいわけではありません。しっかりと自分の意見を持ち、自分の成し遂げたいことがある方に、私たちのチームで活躍いただきたいです。
杉本:
本日はありがとうございました。