藤澤 徹

PwC Japan合同会社 Office Support Team

埼玉生まれの兵庫育ち。主な担当業務は経理部のサポート。2016年8月PwCあらた有限責任監査法人に入社。2018年7月から正職員登用。2019年7月にPwC Japan合同会社に転籍。2019年3月から再編された新生チームのリーダーを務める。

自信を取り戻しての再就職。そしてリーダーになるまで

前職では作業的なことだけでなく、社員の勤怠管理や意見をまとめるなど、上長補佐の役割を担っていました。責任感と自信を持ちながら業務に携わっていましたが、過労をきっかけとして統合失調症を発症しました。

自信を失い、しばらく就職活動ができない状況が続きましたが、就労支援センターを利用し、再就職の準備を積み重ねていきました。当初は就労訓練についていくだけでも大変でしたがそれでも、excelのMOS試験を受けるなど、チャレンジを続ける中で徐々に自信を取り戻していきました。

そんな中、就労支援センターからの紹介で、PwC Japan合同会社の障がい者雇用を知りました。第一印象は、「すごく大きな規模の会社だな」というものでした。名前のよく知られていることもあり、安定して長く働ける環境だと思いました。最初はオフィスの規模に圧倒され、緊張しましたが、フレンドリーな方々と親しみやすい雰囲気のおかげで、ストレスを感じることなく働き始めることができました。

担当業務は、経理処理上の請求書のデータ照合とデータ移行などです。現在は、請求書の振込先チェック、請求書を経理ソフトにスキャンして取り込む作業などがメインとなっています。チームの方から「ありがとう」と言われる時、「役に立っている、頼られている」と感じます。また、スキルアップを通じて、職業人としての視野が広がっていくことがやりがいにつながっています。

また、安定して長く働けるという実績ができ、それを評価していただけたことで、チームリーダーを任されることになりました。プレッシャーもありますが、任されてうれしいという気持ちもあります。組織をより大きく、より良くしたいという思いが新たに芽生えました。新しいことにチャレンジできることはすごくうれしいですし、やる気にもつながっています。

PwCの魅力と、これからの目標について

PwCには、障がい者だからといって特別扱いするのではなく、「多様性を生かす」という価値観のもとで、お互いを尊重しながら協働しようという雰囲気があります。また、人数に応じてチームを編成するといった柔軟性もあります。このような環境の中で働くことで、チームメンバーにも、指示を待つだけではない、自発性が身についています。仕事を任されることが、やりがいにつながっていくのだと感じています。誰かが率先して動くと、他のメンバーも影響され、自分で判断して動いて、お互いに良い意味で影響を及ぼしあっています。

また、周りの方の障がい者に対する偏見が少なくなってきたとも感じています。これまでは、健常者の方も私たちに対して遠慮がちな面がありましたが、やはり、OST(オフィス・サポート・チーム)という組織が長く続いているからでしょうか、一緒に働いているんだという気持ちが自然に芽生えて、良い方向に変わってきたのだと感じています。

これからの目標は、まずはチームのコミュニケーションを活性化していくこと。毎日、一言、二言でも自分から声がけをしていこうと思っています。また、簿記二級を目指して勉強をしており、これからも続けて行くつもりです。

就職活動を考えている方へのメッセージとしては、やりたいこと・できることを前面に押し出して活動していただきたいと思います。できないことや苦手なことは誰にでもあります。無理をせず、配慮してほしいことははっきり伝えることが大切です。自分から発信していくことは、仕事をする上でも、とても重要なことです。また、自分なりのペースで、モチベーションを持続する方法を見つけておくことも大切です。私も皇居ランを始めるなど、新しいことにチャレンジするゆとりを持てるようになりました。集中すべきところは集中し、同時にリラックスする時間も作り出して、メリハリをつけられるようになりました。

私の場合はブランクが長く、年齢も若くなかったので、就職活動に対してネガティブなイメージしかありませんでした。途中で何度もくじけそうになりましたが、家族や周囲の方々のフォローがあったので、諦めることなく活動を続け、道を開くことができました。皆さんも、「為せば成る」の精神でチャレンジしていただきたいと思います。