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2021年2月、PwC Japanグループは東京・大手町に新オフィスを開設しました。この一大プロジェクトをリードしたのが、グループのコーポレート機能を司るPwC Japan合同会社です。狙いは、グループの各法人間の連携を一層深め、「コ・クリエイション(共創)」を促すこと。物理的なオフィスレイアウトの検討だけでなく、移転に合わせてDXをより推進することで、グループ一丸となっての顧客対応力強化を目指しました。
今回は、この移転プロジェクトをリードした3名による鼎談を実施。コンセプトを含むトータルデザインを手がけた、ゲンスラー・アンド・アソシエイツ・インターナショナル・リミテッド クリエイティブディレクターの天野大地氏、PwCコンサルティング合同会社の大竹伸明、そして陣頭指揮をとったPwC Japan合同会社マネージング ディレクターの杉山優子が、プロジェクトの経緯、そしてそこから感じられる“PwCカルチャー”について意見を交わしました。
ゲンスラー・アンド・アソシエイツ・インターナショナル・リミテッド プリンシパル、クリエイティブディレクター
PwCコンサルティング合同会社 会長、PwCアジアパシフィック コンサルティングリーダー
PwC Japan合同会社 マネージング ディレクター
杉山
このプロジェクトは、2019年6月にスタートしました。当時、PwC Japanグループ各法人のオフィスは、東京の大手町、丸の内、霞ヶ関に点在しており、物理的に距離がありました。横の連携を強化し、顧客対応力を高めるには、拠点を1つにしたほうがいい。そこで、大手町に新オフィスを開設することにしたのです。
大竹
当時、私たちのPwCコンサルティング合同会社は丸の内にあったのですが、大手町に行くには電車でもタクシーでも微妙な距離。晴れた日などに歩いて移動していると、道の途中でグループ内の社員とすれ違うことも多く、お互いに声をかけて会話を交わすといった機会はありました。
杉山
ある程度の職階以上の方たちはそういった交流もあったのですが、若いスタッフになるとそういうわけにもいかなくて……。もし入社当初から組織や部門を越えた交流ができれば、さまざまな気づきが生まれ、クライアントに対してより良い価値を提供できるのではないか。そんな問題意識を、デザインをお願いすることになったゲンスラー・アンド・アソシエイツ・インターナショナル・リミテッドの天野さんたちとも共有していきました。
天野
新オフィスのテーマは「コ・クリエイション(共創)」。物理的な距離だけでなく、デジタルにより意識的な距離をどのように縮めていくか。そして、どう拡張性をもたせていくか。これらがポイントでした。共創の先にあるのはクライアントへの価値提供であり、顧客対応力の強化。さらにその先には社会をより良くしたいという想いがある。これを具現化するには、物理的な面だけでなく、デジタルなプラットフォームを構築することが欠かせませんでした。デジタルを活用して、異なる環境にある従業員を1つにつなげ、交流を活性化させる「コネクテッドハブ」です。
杉山
まさに、DXの推進が今回の移転プロジェクトのカギでした。私たちPwC Japanグループのビジネスにとって何よりも大切なのはスピード感。いかに迅速にクライアントに価値を提供していくかが問われます。だからこそ、コンサルタントの方たちには、社内業務に時間を取られることなく、本来の業務に集中してもらいたい。そのためには、全グループ共通の新たなポータルサイトをつくることが不可欠でした。
これにより、社内各所における混雑状況の把握、会議室予約、さらにはいま会いたい社員のオフィス内での所在確認などが、ポータル上で瞬時に可能になったのです。
杉山
まずは、オフィスが現状どのように使われているのか、徹底的にリサーチを行いました。どんな課題があり、解決のためのソリューションは何なのか。ディスカッションを重ねたうえで、トータルプランに落とし込んでいきました。
プロジェクトメンバーには、PwC Japanグループ各法人のパートナーにも入ってもらいました。こうすることで各自が議題を持ち帰る必要がなく、ミーティングの場でスピーディに決裁してもらうことを可能にしたのです。
大竹
2021年2月に新オフィスは完成し、無事に移転しましたが、実はプロジェクトはまだ終わっていない。現在も進行中なんですよね。
天野
一般的にはオフィスが完成して引っ越したらそこでプロジェクト完了ですが、本来はそうあるべきではない。フィジカルなオフィスのレイアウトだけではなく、それをいかに運用し、そのうえで進化していくかということが肝要です。PwC Japanグループには、以前からそうした“進化を続ける”というカルチャーが根づいているともいえますね。
大竹
実際に新オフィスで業務を始めると、初めて気がつく問題もあるんです。例えば、各法人間での会議室の費用分担や管理ルールなどが整備されていなかったために、グループごとに偏りがありました。そこで、運用方法を明確にする一方、みんなが自由に使えるオープンな共有スペースを広げました。
杉山
当初の想定どおりに活用されていないスペースがあれば、調査をした上で変更するということはよくありますね。
天野
それこそが、PwC Japanグループのフレキシビリティなんですよね。たいていは問題が発生しても動かない。でもPwCは、きちんと議論をして解決していきますよね。
大竹
約1万人のグループ従業員が、「このオフィスをどのように使っていくか」「ハードウェアもソフトウェアも含めて、新しい働き方にいかに対応させていくか」を自分事として捉えています。それがうまく実現できていないのなら、すぐに話し合って解決しましょう、というのが私たちの手法ですね。
杉山
そうした中で、私たちコーポレート部門に求められるのは、事業部門に対して常に提案する形で動くこと。受け身で指示を待つのではなく、異なるシナリオの複数の選択肢をあらかじめ準備しておき、判断するに足る材料を整えておきます。決断を先延ばしにせず、プロジェクトを加速させていきたいと常に思っています。
大竹
たしかに杉山さんたちPwC Japan合同会社のスタッフは、オプション付きでソリューションを提示してくれますね。こうした提案ができるのも、グローバルも含めてPwCには全員参加でものごとを進めるという文化が根づいているから。
例えば議論する際も、話している人たちだけで決めていくのではなく、なかなか発言しない人にも意見を求める。1人の人間として尊重されている状況を実感できるので、主体的になって提案しやすくなる。しかも、その意見をちゃんと受け入れてもらえるカルチャーがあるので、組織自体がさらに成長していくのです。
天野
PwC Japanグループの皆さんは、プロデュース力やファシリテーション能力が高いですよね。ここまで組織として1つになってプロジェクトが進められるのは、従業員同士の相互理解があればこそ。信頼関係がきちんと築けているので、オフィスを進化させ続けることができるのだと思います。
大竹
コロナ禍をきっかけにDXに注目が集まり、オフィスのあり方を見直す企業が増えています。フィジカルとデジタルをどう融合させるかは、私たちのクライアントにおいても関心の高いテーマ。そこで参考事例の1つとして、メディアに紹介したり、オフィスツアーを実施したりしています。その際には、杉山さんに実際の説明をお願いすることもあります。時には、クライアントのオフィス移転プロジェクトにメンバーとして入ってもらうことも。
杉山
管理部門に入社した私が、コンサルタントの1人としてプロジェクトにアサインされているようなものです。でもこんな形で、自分次第でさまざまな機会が与えられるのがPwC Japanグループの特長です。キャリアの横展開、ときには斜め展開など、バラエティに富んだ可能性に満ちています。
ほかにも、私はこのオフィス移転プロジェクトを機に、近隣の企業と協働しながら、大手町を活性化させるプロジェクトメンバーの一員になりました。こうしたチャレンジができるのも、自分が挑戦したいと思えば受け入れてくれるカルチャーがあるからだと思います。
天野
第三者目線でいうと、PwC Japanグループにはとても“素直な人”が集まっていると思います。問題があれば素直に向き合い、素直に解決して、そして進化していく。このオフィスは、まさに“素直にすくすくと成長していくためのプラットフォーム”なんだと思います。
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