グローバルシェアードサービス/ITロケーションの最適化

グローバル展開の推進を協力にバックアップする機能を構築するために

Service Overview

多くの日系金融機関が持続的な成長を目指し、飽和しつつある国内市場への依存を脱却するため海外市場の開拓を加速しています。海外市場の開拓は、拠点網の拡大を一義的な目的として進められているため、グローバルでのオペレーションが拠点最適の形で実現されています。一方で、海外におけるコストの高騰、急激なビジネス拡大をカバーするキャパシティの不足、金融規制の強化に伴う事務負担の増大といった問題が顕在化しつつあり、拠点最適を前提としたオペレーティングモデルでグローバルでの競争を勝ち抜くことはますます困難になっています。
こうした環境変化の下でコスト効率化、生産性向上、業務品質向上、顧客サービスレベル向上を包括的に実現する施策として、グローバルシェアードサービスやITロケーションの最適化、つまり各地に分散している業務機能の集中化が注目されています。
PwCコンサルティング合同会社(PwC)は、世界158カ国に広がるグローバルネットワークを活用し、金融機関のオペレーション、グローバルシェアードサービス、金融規制に精通した専門家の知見を終結し、課題解決に向けたロードマップ策定から導入まで一貫して支援します。

Client Issues

業務機能の集中化のあり方は、企業の戦略、現在のオペレーティングモデル、カルチャーにより目指すべき姿が異なります。
金融機関においては、伝統的なコーポレート機能だけでなく取引の後方支援機能もグローバルでの集中化余地があり、潜在的に大きなベネフィットを期待できる一方、一般的なクロスボーダーのビジネスモデル構築の論点に加えて、各国の複雑な金融規制を乗り越える必要があるため、目指すべき像に到達するまでの道のりは非常に困難です。 また、単なる業務機能の地理的な移動にとどめず、企業の戦略目標達成に向けたオペレーティングモデルの変革をもたらすためには、初期検討の段階で、業務機能の集中化の前提となる全社的な戦略、自社に最適なオペレーションモデルについてトップマネジメントを巻き込んで合意形成し、強力なリーダーシップの下でプロジェクトを推進することが求められます。

初期検討における主要論点

初期検討における主要論点

Our Approach

PwCでは構想策定から導入後の運用レビューを通じた効果測定、改善まで一貫して支援します。
企業の意思決定を支援するにあたり、各国の法規制・税制にかかる深い知見、システム・BPOベンダーとは異なる中立的な視点での提案、グローバルでの実績に基づくフレームワークと各企業の実情を踏まえた示唆の提示により、クライアントのプロジェクトを強力に推進することが可能です。

プロジェクトアプローチ例

プロジェクトアプローチ例

Impacts

事例1: ファイナンス機能の集中化

欧米銀行では、各地に点在しているファイナンス機能(MI(経営情報)の作成、報告、分析、ビジネスユニット管理、法定・当局報告)を、既に稼働している自行の既存シェアード・サービス・センターに集中化させることにしました。PwCは集中化対象業務の分析を通じ、本社および子会社のグローバル各拠点を集中化の対象とすることで、当該業務のヘッドカウントの40%相当を集中化することが可能と試算しました。また、移行計画の策定、および移行作業、移行後の業務最適化施策の策定を支援しました。

事例2: KYCコンプライアンス業務の集中化の構想策定

グローバル全域でビジネスを展開する外資銀行ではKYC (Know Your Customer) のオペレーションが拠点ごとに分散しており、グローバルレベルでは一貫性のない判断がなされていました。各国の規制当局がKYCコンプライアンスの改善に注目しており、KYCオペレーションの改善がビジネスにも重大な影響を及ぼしかねないため、喫緊の課題となっていました。
PwCはKYCオペレーション集中化の構想策定を支援し、コスト・人材の視点でのロケーション評価、クライアントと競合のパフォーマンスのベンチマーク調査、現在のオペレーションの第三者評価を通じて、将来目指すべきオペレーティングモデルを策定しました。


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