少子高齢化が進む日本においては、持続可能な社会保障制度の構築を進めることが喫緊の政策課題となっています。社会保障改革について国民を巻き込んだ議論が求められる中、重要なテーマの1つに挙げられるのが「医療費の適正化」です。高齢化の進展、医療技術の高度化等により、医療費は一段の増加が見込まれていますが、国民の健康増進を図りつつ、医療費を適正化していくためには、国民1人1人が健康づくりを行いやすい環境づくりをはじめとして、日本の人口構成・人口分布を踏まえた医療提供のあるべき姿の検討、医療従事者の働き方改革の推進、EHR(電子健康記録)等医療データの利活用、保険者機能の強化、診療報酬制度の改定など、健康や医療に関わるさまざまな制度および仕組みの再設計が必要です。
PwCは健康・医療の領域において、医療政策に係る調査研究から実証事業の実行、デジタル技術などを活用した社会インフラの構築に至るまでを一貫して支援し、「健康長寿社会」の実現に貢献します。
予防・健康づくりには、①個人のQOLの向上、②健康に働く方を増やすことで社会保障の「担い手」を増やす、③高齢者の社会参加の促進等を通じた健康格差の拡大の防止、といったさまざまな意義があります。加えて、生活習慣の改善・早期予防や介護予防、認知症施策の推進を通じて、医療需要や介護需要への効果が得られることも期待されています。
PwCでは、各種調査研究や実証事業を通じて、エビデンスに基づく政策立案や実行を支援し、健康長寿社会の実現に貢献します。
今後も人口減少・高齢化が続く中、各地域において質が高く効率的な医療提供体制を構築していくため、各都道府県が策定した地域医療構想の実現や、医師偏在対策、医師派遣機能の強化など、各地域の医療機能確保に必要な医師の適正配置に向けた検討・取り組みが重要な課題となっています。医師をはじめとする医療従事者の働き方改革を推進しながら、地域において質の高い医療を維持するための検討も喫緊の課題です。PwCでは、各種調査研究を通じて、これらの検討・取り組みを支援します。
医療提供体制については、今後の高齢者人口の更なる増加と人口減少に対応し、限りある資源を有効に活用しながら質の高い医療サービスを必要に応じて受けることのできる体制の確保とともに、持続可能性のある制度設計が求められます。また、医療的ケア児をはじめ、日常生活で医療的ニーズを要する人々が安心して生活できる環境・体制整備も必要です。
PwCでは効果的・効率的な医療提供の在り方に関する調査研究や、医療計画・地域医療構想等の行政計画の策定・実現に向けた支援業務を通じて、持続可能な医療提供体制の構築に向けた取り組みに貢献します。
新型コロナウイルス感染症に関するこれまでの取り組みを踏まえて次の感染症危機に備えるために、感染の初期段階から、迅速かつ効果的な対策の立案・実行のための司令塔機能の強化や、保健・医療提供体制の確保・整備を行うことが喫緊の課題となっています。PwCは、各種調査研究等を通じて、国・自治体・医療機関などさまざまなステークホルダーにおける対策や計画立案、組織ガバナンスの強化等を支援します。
働き方改革の推進とともに、健康寿命を延伸し、国民の幅広い社会参加・労働参加を促進するためには、職域などの身近な環境での健康づくりや労働衛生の適切な推進が求められています。PwCでは、就労世代の健康づくりや職場環境の整備・改善に向けた支援やガイドライン作成等を行います。
世界に先駆けて超高齢化社会に直面する中で、国民の健康長寿と社会保障制度の持続を両立させていくことが、今後の国の発展のためには不可欠です。サイバーセキュリティを確保しつつ、医療・ヘルスケア分野のデジタル化を進め、保健・医療・介護のデータを有効活用していくことにより、個人の健康増進、医療等の現場における業務効率化、より良質な医療やケアを適正なコストで実現していくことが求められています。PwCはこうした状況を理解したうえで、そのために必要な社会インフラ構築を支援します。
世界最高水準の平均寿命と保健医療を下支えしてきた国民皆保険制度は、危機的な少子化と超高齢化により、国民の大きな負担の下で維持されている形となり、課題への対策が急務となっています。その重要な施策の1つが高止まりする医療費の適正化であり、そのためには国民の健康増進、セルフメディケーションの推進が求められています。
PwCはこのような背景を踏まえ、国民1人1人の健康意識の醸成、予防医療を担う保険者の機能強化に貢献します。
医薬品は予防、症状の緩和、治療など私たちの健康・生命を守るうえで非常に重要な役割を持ちます。医薬品による効能・効果を、国民皆保険・フリーアクセスを誇る日本の医療保険制度の下で享受できることは、私たちの安心・安全な生活に大きく寄与しています。医薬品産業の発展には、研究開発・製造・販売等も含め、絶え間ない投資とチャレンジによる科学技術の向上、イノベーションの実現が不可欠です。国民が安心して良質な医療を受けられる社会を次世代へと引き継いでいくためにも、医薬品の品質確保・安定供給、リアルワールドデータを活用した効率的な創薬・臨床研究の環境整備などが必要です。PwCはこうした医薬品産業の発展の実現に貢献します。
歯・口腔は、「食べること」や「話すこと」など日常生活において重要な役割を担っており、その健康を維持・増進することは、生涯を通じた生活の質(QOL:Quality of Life)を向上させるうえで不可欠なものです。
更に、口腔の健康と全身の健康の関係性も指摘されており、歯・口腔の健康を維持することは、他の疾患の予防や重症化予防にもつながると言われています。
国民の歯・口腔の健康状態は以前に比べると大幅に改善しているものの、依然として課題が残っています。PwCは関連領域のクライアントの支援を通して、国民の歯・口腔の健康の維持に貢献します。