自治体における慢性期医療・介護供給体制の整備支援

少子高齢化が進む地域の中には、慢性期医療の需要や介護サービスのニーズのさらなる増加が予想されるものの、それを支える担い手の加速度的な減少が見込まれるため、難しい舵取りを迫られている地域が数多く存在します。

このような地域においては、個々の医療機関や介護施設の取り組みに任せるのではなく、自治体が明確な方針を示すことが必要です。地域によって人口構成や既存施設の機能などはさまざまであるため、単純に他の自治体の成功事例を横展開すれば解決できるものではなく、地域特性に合わせた体制を整備することが求められます。

PwCはそのような地域特性を十分に考慮したうえで、医療と介護の連携状況をファクトに基づいて明らかにし、これからの自治体における慢性期医療・介護供給体制の在り方を検討することで、医療と介護の連携を前提とした地域医療介護構想を支援します。

慢性期医療・介護供給体制を合わせて検討すべき理由

高齢化の進展に伴い、慢性期医療や介護サービスのニーズは大きく変化してきています。これまでは、病院で医療提供を受け、その後に介護サービスを受けるような患者が大勢を占めていましたが、患者の高齢化が進んだ昨今においては、通院する患者の多くは既に何かしらの介護サービスを利用しています。

医療と介護の両方を必要とする高齢者の増加により、医療と介護サービスのシームレスな提供がより一層求められています。そのため、地域の医療・介護サービスの提供体制を検討するにあたっては、医療と介護サービスを縦割りで別個に考えるのではなく、医療(特に慢性期医療)と介護の連携を前提とした検討が必要になります。

特に都市部から離れた地方においては、施設の建替え資金不足や後継者不足による民間病院の閉鎖、人員不足による介護事業者の撤退など、既存の介護保険事業計画では考慮されていないような事象が、突然生じる可能性が高まっています。一方で、医療・介護の担い手の確保や介護施設の整備については効果が出るまでに数年単位の期間を要するため、手遅れになる前にいち早く手を打つことが望ましいでしょう。

PwCによる慢性期医療・介護供給体制整備に係る支援

PwCでは、自治体における現状の慢性期医療および介護の供給体制の分析や将来予測を緻密に行い、関係者へのインタビューにより正確な事業環境を把握した上で、現状分析報告書として取りまとめます。また、自治体の担当者をはじめとした関係者を巻き込みながら、地域特性に合わせた供給体制の在り方を検討し、合意形成を図り、その実行を支援します。

特に本テーマの検討に際しては、医療機関や介護施設の関係者や、地域の在宅医、地域包括支援センター、ケアマネージャーなど多様な関係者との連携が求められ、自治体として政策を進めるためには市長や副市長といった行政トップの巻き込みも必要になります。

PwCには、戦略立案を得意とするコンサルタントだけでなく、医療職や行政職出身者などさまざまなバックグランドを有するメンバーが在籍しています。また、国の調査研究事業の支援や医療・介護の現場で蓄積した豊富な知見を活用することで、多様なステークホルダーを適切なタイミングで巻き込みながら議論をリードし、課題解決に向けて迅速に支援することが可能です。

現状分析から将来予測を踏まえて、あるべき姿を描く場合の支援例

図表1 現状分析から将来予測を踏まえて、あるべき姿を描く場合の支援例
図表2 成果物イメージ

自治体の地域特性に合わせた供給体制整備を

少子高齢化の進展により、今後多くの自治体が腰を据えて慢性期医療・介護供給体制の整備を検討せざるを得なくなると予想されます。検討の遅れによるしわ寄せが、介護サービスの利用者やその家族、医療従事者などに過度に及ぶことがないよう、まずは医療および介護の現状と将来の状況を確認するなど、「地域の実情」をしっかりと理解することから始めてみてはいかがでしょうか。お困りごとがあればお気軽にご連絡ください。

主要メンバー

増井 郷介

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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小田原 正和

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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