次世代監査をめぐるPwCの取り組み 第9回:監査のデジタル化と自動化に向けた業務切り分けという試み

2019-10-30

TCCによる監査業務の標準化、そして自動化へ

テクニカル・コンピテンシー・センター(TCC)は、2019年7月にPwCあらた有限責任監査法人に発足した新しい組織です。監査業務変革部の中の一組織として、オーディットアシスタント(AA)約110名、テクニカルスペシャリスト(TS)約50名の合計約160名体制で、監査業務の標準化と効率化に取り組んでいます。

監査業務の変革に向け、当法人では新たな取り組みを多数行っていますが、これらの目的は全て一貫しています。すなわち、監査に必要な業務を、プロフェッショナルが実施するものとAAやTSが実施するものとに明確に切り分けて、監査の価値を最大化するというものです。そのためには、業務の標準化が重要となります。その第一歩の取り組みとして、現在行われている監査受け入れ業務の一部や電子監査調書システムの準備、契約書関連文書のドラフト、紙面調書の作成などの標準化を始めています。

次の段階の取り組みとしては、標準化した業務について、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)による自動化のエリアを拡大し、より一層の業務効率化につなげていきたいと考えています。こうした取り組みの積み重ねを経て、将来的に人工知能(AI)とのコラボレーションが可能となり、次世代の監査のかたちへとつながっていくでしょう。

執筆者

久保田 正崇

代表, PwC Japanグループ

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尻引 善博

パートナー, PwC Japan有限責任監査法人

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