第12回「地域経済エコシステム【前編】」

2020-12-14

1. 地域経済エコシステムの定義とその特徴

地域経済エコシステムとは、行政や企業などのさまざまなプレイヤーがデジタルやデータを活用し、地域の魅力を発信することで地域経済・地域コミュニティを活性化するエコシステムです。

地域経済エコシステムを形成する上でキーとなるのは「人流」です。人流とは、ある地点間の人の流れを意味し、例えば観光地間でどれだけ人が動いたかを意味します。代表的な人流としては、古くはシルクロードや東海道、近年では観光における東京・大阪間のゴールデンルートや、旅先で休暇を過ごしながら仕事を行うワーケーションによる新たな人の流れが該当します。

2. 地域経済エコシステムを形成するプレイヤー

地域経済エコシステム領域では、行政が企業と連携し、地域通貨や移動サービスの実証実験を行うなど、エコシステム形成につながる動きがあります。しかしながら、いまだ十分に進んでいるとは言えません。
地域経済エコシステムには、地域の特性や関連するプレイヤーによってさまざまな形成パターンがあります。本稿では、図表3に示すプレイヤーのうち、交通インフラに関わる企業が主体となってエコシステムを形成するパターンを取り上げます。

執筆者

溜井 智也

マネージャー, PwCコンサルティング合同会社

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「デジタルエコシステムの最前線」コラム

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