PwC Japanグループ エンタテイメント&メディア(E&M)プロフェッショナルに訊く

エンタテイメントの力を信じ、業界のビジネス構造を変革する

  • 2023-08-07

コロナ禍を経て、大きな変化が予想されるエンタテイメント&メディア(E&M)業界。PwCのプロフェッショナルは、クライアントと一緒に実現したい未来を議論し、その実現に貢献していきたいという熱い想いを抱いています。

インタビュー企画の第6回に登場するのは、エンタテイメント業界での経験を生かして、日本のコンテンツ産業を盛り上げ、業界のビジネス構造を変革しようという志を持つPwCコンサルティング合同会社ディレクターの岩崎明彦です。エンタテイメント業界の現状や今後の可能性、PwCだからこそ提供できる価値について、同じくE&Mを専門とするアソシエイトの齋藤智彰が聞きました。

登壇者

PwCコンサルティング合同会社
TMT E&M ディレクター
岩崎 明彦

インタビュアー

PwCコンサルティング合同会社
TMT E&M アソシエイト
齋藤 智彰

PwCコンサルティング合同会社 TMT E&M ディレクター 岩崎 明彦

PwCコンサルティング合同会社 TMT E&M ディレクター 岩崎 明彦

コンテンツのグローバル展開のための3つのポイント

齋藤:
業界変革のためには越えるべきハードルが多々あると思います。日本のエンタテイメント産業に対する岩崎さんの分析やこれから進むべき方向についてお聞きしていきますが、まずはコンテンツを作る側、つまりソフト面から見ていきたいと思います。

岩崎さんは前職でOTT事業の立ち上げを担当されましたが、OTTの台頭は海外コンテンツへのアクセスを容易にした面がありますよね。また、先ほどコンテンツ産業の海外展開にチャンスがあるとのお話もありました。岩崎さんのコンテンツ業界の現状分析と、今後の見立てを教えてください。

岩崎:
日本のコンテンツにはユニークで質の高いものが多く、そういう意味では大きなポテンシャルがあると思っています。実際、海外にもファンが多いことは知られていますが、作り手側はまだまだ国内消費に目が向いている状態です。今後、グローバル消費を前提にビジネスの仕組みを転換することで、日本のコンテンツ業界はさらに発展できると考えています。

齋藤:
グローバル消費への転換を進めるうえで、どのような点がポイントになりますか。

岩崎:
大きく3つあります。1つ目はコンテンツの「製作」、2つ目はコンテンツの「流通」、3つ目は製作や流通を支える「ファイナンス」です。

1つ目の「製作」については、グローバルで受け入れられるコンテンツ作りのために、「マーケットインの発想」を取り入れるべきだと考えます。また、クオリティをさらに向上させるために日本コンテンツの強みである「職人芸的」なスタークリエイターの力を軸としながらも、ハリウッドや韓国において成功しているチーム制や分業制にも学び、「日本ならではの勝ち筋」を見出していく必要があると思います。

2つ目の「流通」については、まさにOTTプレーヤーの台頭で、コンテンツをグローバル展開できる手法が整ってきています。ただ、一方でOTTだけに頼る構造にはリスクがあります。さらなる成長を目指すのであれば、自前のグローバル流通戦略を主体的に立案することがポイントになってくると思います。

3つ目の「ファイナンス」については、投資判断への透明性を上げていくことが重要です。国内だけなら既存の信頼関係だけでも資金調達は可能ですが、海外や異業種からの投資を受けるためには収支や制作経費などを明確化して、経営管理の基盤を強化する必要があると思います。

PwCコンサルティング合同会社 TMT E&M アソシエイト 齋藤 智彰

PwCコンサルティング合同会社 TMT E&M アソシエイト 齋藤 智彰

エンタテイメントの力を信じ、発展に貢献したい

齋藤:
エンタテイメントの力を信じる、とのお話がありましたが、岩崎さんがそれほどまでにエンタテイメントを大事に考えているのはなぜでしょう。その想いをお聞かせください。

岩崎:
私がエンタテイメントの力を信じているのは、ロジカルな分析というよりは、感覚的な要素がかなりの部分を占めています。何よりもまず私自身、エンタテイメントコンテンツが好きですし、コンテンツを通じてワクワクしたり感動したりするのは素晴らしいことだと思っています。ましてや、自分が好きなものなら多くの人に伝えたいですよね。大学生時代、たまたまプロデビューしたてのビッグバンドと知り合う機会があり、応援したい気持ちから学園祭のライブツアーを企画したことがあります。当時と今と、スタンスは全く変わっていませんし、その積み重ねが現在のキャリア選択になっていると思います。

齋藤:
日本のコンテンツ産業を応援し、盛り上げたいという気持ちが一貫しているわけですね。最後に、今日のお話も踏まえ、PwCだからこそ提供できる価値についてお話しください。

岩崎:
PwCのE&Mの強みとしては、エンタテイメント業界出身者が多く在籍しており、コンテンツビジネス特有の難しさや、業界構造の課題感などに対する理解度が高いことが挙げられます。これからの日本のエンタテイメント業界が発展していくには、グローバル展開やM&Aなどを含め、したたかなビジネス戦略の視点が不可欠です。そういう意味では、エンタテイメントの知見を生かしながらビジネス面からの支援が可能なPwCは強力な伴走者になれるという確信があります。

私自身、大好きなこの業界を応援したいという気持ちがシンプルに強いので、コンテンツの作り手が優れた作品を生み出し、送り手が多くの視聴者を獲得し続けられるように、日本のエンタテイメント業界の発展に貢献していきたいと思います。

主要メンバー

岩崎 明彦

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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