
日本の強みを生かした新産業創造の必要性(前編) 採るべき戦略はマルチパスウェイ。多様化するエネルギー利用のなかで、水素エンジンが持つ役割とは
京都大学の塩路昌宏名誉教授と、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、水素小型モビリティ・エンジン研究組合(HySE)の担当者をお招きし、水素社会実現に向けた内燃機関やマルチパスウェイの重要性について議論しました。
自動運転は、運転者の過失や違反に起因する交通事故の大幅な低減や、公共交通・物流分野のドライバー不足の解消、渋滞の解消および緩和など、さまざまな社会問題の解決に資するものとして期待されており、多くの企業がその技術の開発・事業化に向けて邁進しています。また、各国政府は自動運転に係る車両の安全基準や交通ルール、法規制などを急ピッチで整備するとともに、さまざまな支援を企業に提供しており、技術成熟度の向上や事業化へつなげるべく、その取り組みを加速させています。
国外では、特に米国と中国において関連技術が先行しています。グローバルIT企業を中心に都心部での人と車の混在空間環境下におけるレベル4(L4)技術が確立されつつあり、すでに米国のカリフォルニア州ではIT企業や自動車メーカーが無人ロボタクシーサービスを実装し、中国でもIT企業などが複数地域において同様のサービスを実装しています。
日本においても、世界で初めて自動運転レベル3(L3)の型式指定を実現するなど着実に取り組みが進展しています。自動運転移動サービスについては、2025年を目途に50カ所程度、2027年度までに100カ所以上の実現が目標とされており、スタートアップの技術を中心に実証実験が多数実施されるなど、実装に向けた課題抽出とその打ち手策定の取り組みが加速している状況です。今後、日本としても国際競争力の獲得のため、高度な自動運転技術および技術の活用法を急ぎ確立する必要があります。
日本国内で自動運転移動サービスを実装していくためには、高度な自動運転技術の開発はもちろん、サービスの“実装”を見据えた検討が必要になります。具体的には、日本の交通特性や環境に沿った最適な運行設計領域(ODD)を設定し、その中で安全かつ持続可能な移動サービスを構築するために必要な技術・オペレーション・事業性・法規制・社会受容性・システムを構築することが必須と考えられます。また、自動運転技術に関連する周辺機能についても、必要な機能および役割、適切な担当事業者を定義する必要があり、サービス設計者としてユーザーの使い勝手向上にも取り組み、モデルとしての完成度向上を図る必要があります。
そして、コラム「自動運転社会の構造と実現に向けたアジェンダ」にて示した事業化に向けた取り組みステージである「ビジネスモデル構築」「エコシステム構築・サービス実証」「サービス運営」の各ステージにおいて、各プレイヤーが上記の論点を検討し、実装に向けた動きを加速させていくことが求められます(図表1)。
PwCは自動運転技術の事業化に係る支援パッケージを有しており、「事業モデルの抽出・選定」から「事業計画の策定」「エコシステムの構築」「新会社/組織の構築」までの各ステージにおいて独自の価値を提供し、クライアントの新事業成功率の向上や事業化スピードの短縮に貢献します。また、新規事業開発における取り組みステージに合わせ、以下8つのサポートコンポーネンツを保有しており、どのステージからでも支援することが可能です(図表2)。
PwCは自動運転の領域の専門人材を多数有しており、そのノウハウなどを活かして自動運転に係る支援をクライアントである官公庁/公的機関・地方自治体・事業者に対して、これまで長年にわたって提供してきました。そのため、各ステークホルダーの課題を把握しながら、自動運転の実装に向けた施策を効率的かつ効果的に策定し、実行に移していくことに貢献できます。またPwCグローバルと連携することで、最新の事例や知見を共有可能なため、万全な体制での支援が可能です。
なお、先述の「ビジネスモデル構築」、「エコシステム構築・サービス実証」、「サービス運営」の各ステージにおける事業化に向けた論点の検討については、特に多くの支援実績を有していますので、包括的、かつ複合的な支援が可能です。
京都大学の塩路昌宏名誉教授と、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、水素小型モビリティ・エンジン研究組合(HySE)の担当者をお招きし、水素社会実現に向けた内燃機関やマルチパスウェイの重要性について議論しました。
京都大学の塩路昌宏名誉教授と、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、水素小型モビリティ・エンジン研究組合(HySE)の担当者をお招きし、産官学連携での水素エンジンの研究開発の重要性と、具体的な課題について議論しました。
本書では、SDV(ソフトウェア定義車両、Software Defined Vehicle)とは何か、今後何をすべきかを検討いただく一助として「SDVレベル」を定義し、SDVに関するトピックや課題を10大アジェンダとして構造分解して、レベルごとに解説しています。(日経BP社/2025年4月)
2025年の産業・サービス分野におけるM&A活動は、企業がポートフォリオの拡大、再編、洗練に向けた取り組みを強化していることから、成長へ向かうことが見込まれます。
本レポートでは、世界の大企業の経営幹部673人を対象に、経営の戦略や優先順位を調査しました。COOはAIの活用拡大に強いプレッシャーを感じており、関連する人材の採用・育成に注力する一方で、業務に追われ将来のビジョン策定に注力できていない状況が明らかになりました。
SDV(Software Defined Vehicle)の普及に向け、日本の自動車産業は「4つの領域」における取り組みが求められています。各領域で対応が必要となる「ビジネス戦略」と「サイバー脅威」、および「望ましいサイバーセキュリティの未来」について、PwCの知見と公開情報をもとに解説します。
日本車が圧倒的なシェアを誇ってきたASEAN市場への中国EV(電気自動車)の流入が加速しています。ASEANを拠点に中国EVはどこまで存在感を増していくのか。ASEANの経済統合や工業化、タイを中心とした東南アジア経済に造詣が深い国士舘大学の助川成也教授にお話を伺いました。
自動運転領域において、自動運転2.0と呼ばれる 生成AIを活用したテクノロジーが出現し注目を集めています。自動運転領域の現状や生成AIを活用した自動運転技術の実用化に向けたポイントなどを解説します。