アジェンダ2：系統用蓄電池の市場動向

現在、脱炭素社会の実現に向けて、世界各国でエネルギー転換が求められています。エネルギー転換とは、従来型の化石燃料をもとにした中央集権型の電源から再生可能エネルギー（以降、再エネと表記）を主力とした分散型電源にシフトしていくことを指しており、このエネルギー転換において必要不可欠なキーデバイスとして蓄電池が注目されています。

2021年に閣議決定された第6次エネルギー基本計画では、再エネの割合を野心的な目標で約36～38％まで成長させることが明記されており、さらに再エネの導入を推し進めていく計画となっています。これまで、天候に左右されて出力が変動する再エネに対して、既存電源（火力発電等）をコントロールすることで電力需給をバランスさせてきましたが、第6次エネルギー基本計画を受けた再エネのさらなる導入に向けては、既存電源によるコントロールだけでは対処し切れなくなることが想定されます。この対策として、送配電設備の新設・増強の他に、電力の需要と供給を補完する調整機能を確保していくことが不可欠となります。この調整機能を担う技術として、再エネの拡大に合わせて段階的に設置・拡大が可能な蓄電池が有望なデバイスとして期待されています。

系統用蓄電池への期待や特徴、系統用蓄電池ビジネスへの参入動機や課題などを取りまとめたPDFを、以下よりダウンロードいただけます。