リスク監視と取締役会:複雑で進化し続ける領域の考察

2021-02-03

私たちは今、複雑で進化し続けるリスクに直面しています。その中で取締役会の役割はどうあるべきでしょうか。誰もが認識しているが適時・適切に対処されていないリスクや、ESGのような、長期的に見るといずれ大きな影響を及ぼすリスクに対して、取締役会は役割を適切に果たしているでしょうか。

取締役会による強固かつ主体的なリスク監視はこれまで以上に重要性が増しています。これは、非常時と平常時のいずれにおいても、企業と株主さらにはより広いステークホルダーに対して価値をもたらすことができます。そのためにはまず、会社の戦略的方向性を理解し、より幅広いステークホルダーの視点を検討し、取締役会に実効的な監視機能を持たせることが求められます。

本資料では取締役会がリスクを管理、監督する上でのあるべき姿を考察しています。まず、取締役会は、そのメンバーの多様性を確保する必要があります。その上で自社のERM体制を理解し、ERM体制がリスク監視にどのように貢献できるかを理解しなければなりません。さらに、さまざまなステークホルダーに会社のリスク管理態勢および業務について情報が共有されていることが重要です。リスク監視に対するアプローチを見直し、精緻化することによって、取締役会は会社と株主をはじめとするステークホルダーに対してより高い価値を提供することができるでしょう。

※本書は、PwC米国が公表している以下の資料を和訳したものです。

https://www.pwc.com/us/en/governance-insights-center/publications/assets/pwc-risk-oversight-and-the-board-navigating-a-complex-evolving-area.pdf

リスク監視と取締役会: 複雑で進化し続ける領域の考察

執筆者

辻田 弘志

パートナー, PwC Japan有限責任監査法人

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※ 法人名、役職、コラムの内容などは掲載当時のものです。


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