2021-10-05
気候変動への対応はグローバルで取り組むべき喫緊の課題であるとの認識は各国で共有されている。気候変動サミット(2021年4月)には主要各国の首脳がそろって参加し、この問題に積極的に取組んでいく意向がひろく表明された。また、G20財務相・中央銀行総裁会議(2021年7月)の声明では、気候に関する行動について、より緊密な国際協調が共通目標の達成に寄与しうるとの点に同意するとともに、適切な政策の組合せには、炭素に価格付けを行う仕組み及びインセンティブの活用を含むクリーン・エネルギー源を支援するための仕組みの設計等、幅広い範囲の手法が含まれるべきであるとして、具体的にカーボンプライシングの可能性にも言及している。
このように気候変動への対応に係る全体的方向性には各国とも異論がなく、ほとんどの国は引続きパリ協定にコミットしている。ただ、パリ協定のNDCs(国が決定する貢献)にみられるように、具体的政策では各国の事情が勘案され得ることから、必ずしも同じ施策が各国でとられるわけではなく、気候政策目標は多様化している。それでもなお、各国での経験と検討を踏まえて、国際的にも整合的な政策枠組作りの進展が期待されている。
(全文はPDFをご参照ください。)
「月刊国際税務」2021年10月号 寄稿
PwC税理士法人
顧問 岡田 至康
パートナー 白土 晴久
※PDFは税務関連専門誌にPwC税理士法人として寄稿したものです。発行元の許可を得て掲載しておりますので、他への転載・転用はご遠慮ください。
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