2014-10-16
BEPSニュース - Issue 7
2014年10月16日
2014年9月16日、OECDはBase Erosion and Profit Shifting (BEPS)に関する行動計画の第一次提言を発表し、移転価格ガイドライン第5章(文書化)の改正案を含む移転価格文書と国別報告書のガイダンス(BEPS行動計画13)に係る報告書が最終版とされました。
このガイダンスは、2014年1月30日に発表された討議草案(Discussion Draft)から一部を除き、大きな変更はないものの、ビジネス界からのコメントも反映された内容となり、OECD移転価格ガイドラインの第5章の差し替えとなります。このガイダンスでは、多国籍企業が移転価格文書を作成する枠組みを示し、同時に税務当局がリスク評価や移転価格調査を適切に行うために必要な資料を示しています。一部、執行についての議論は引き続き行われていますが、各国における移転価格文書の規定は早期に改正されることが予想されます。すでに、英国では、OECDの提言の発表を受けて国別報告書の導入を決定しました。
今後、日本でも、移転価格文書に関する規定が改正されることが予想されます。また、海外では早期に国別報告書を導入する国もあると考えられます。今後の制度改正に備えて、十分な移転価格の対応を行うための準備や検討を事前に進めることも、コンプライアンスを遵守する企業経営の課題の一つとなってくるものと考えられます。
(全文はPDFをご参照ください。)
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