OECD・BEPS最終パッケージの公表 行動3-効果的なCFC税制の構築

2015-11-13

BEPSニュース - Issue 36
2015年11月13日

 

2012年6月にOECD/G20により開始されたBEPSプロジェクトは、2013年7月19日に公表されたBEPS行動計画に基づき議論が重ねられ、2014年9月16日の第一次提言の公表を経て、2015年10月5日に15の行動に関する最終報告書がまとめられた最終パッケージが公表されました。

行動3は、BEPSの観点から、CFC税制の形態及びその強化について検討し、BEPSに対して効果的なCFC税制の構築を提言することを目的とするもので、75頁にわたる最終報告書が取りまとめられています。

CFC税制とは、軽課税国等(いわゆるタックスヘイブン)に設立した子会社に所得を移転することによる租税回避を防止するため、その子会社の所得を本国の親会社の所得として課税する制度ですが、日本では、「内国法人の特定外国子会社等に係る所得の課税の特例」(租税特別措置法第66条の6)が該当します。この行動計画3では、本年4月に「討議草案」が公表されており、この討議草案の内容に対する産業界等からのコメントを踏まえた最終報告書は、討議草案を基本的に踏襲したものとなっています。

なお、各国は、報告書の勧告を踏まえて所要の措置を講ずることとなりますが、日本においても現行制度の あり方について改めて検討が進められるものと考えられます。

  1. 最終報告書の意義
  2. 提言内容:CFC税制の構成要素

(全文はPDFをご参照ください。)