2015-11-13
BEPSニュース - Issue 37
2015年11月13日
2012年6月にOECD/G20により開始されたBEPSプロジェクトは、2013年7月19日に公表されたBEPS行動計画に基づき議論が重ねられ、2014年9月16日の第一次提言の公表を経て、2015年10月5日に15の行動に関する最終報告書がまとめられた最終パッケージが公表されました。
行動14は、BEPS対抗措置による新たなルールの導入に伴う予期せぬ二重課税の発生等の不確実性を排除し、ビジネスにとっての確実性と予測可能性を確保するためには、租税条約に関連する紛争を解決するための相互協議手続をより実効的なものとすることを目的とするものであり、50頁にわたる最終報告書が取りまとめられています。
最終報告書の内容は、基本的には、2007年2月にOECDから公表された「実効的な相互協議マニュアル”MANUAL ON EFFECTIVE MUTUAL AGREEMENT PROCEDRE (MEMAP)”」及び上記討議草案に沿ったものであり、実務的な相互協議の実施を妨げる障害を除去するため、相互協議を通じた適時・効果的な紛争解決に対し強く政治的にコミットし、各国が最低限実施すべき措置(ミニマムスンタンダード)及び実施されることが望ましいとされる措置(ベストプラクティス)を勧告しています。
さらに、ミニマムスタンダードの実施を確保するために、本プロジェクトにコミットしている各国におけるミニマムスタンダードの実施状況のモニタリング方法を2016年第一四半期までに策定し、法令面及び実施面からのモニタリングを実施することとなっております。日本においては、ミニマムスタンダード及びベストプラクティスを概ね実施済みであることから、多数国間協定交渉への参加を含め、租税条約に関連する措置(仲裁を含む)を規定する租税条約の拡充が期待されています。
(全文はPDFをご参照ください。)
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