2018-04-27
BEPSニュース - Issue 53
2018年4月27日
2018年3月22日、OECDはBase Erosion and Profit Shifting(BEPS)に関する行動7「恒久的施設(PE)認定の人為的回避の防止」に関連して、PE帰属利得に関する追加ガイダンスを発表しました。
本追加ガイダンスは、行動7の最終報告書を受けて、新たに定義されるPEへの帰属利得に関する追加のガイダンスとなっています。
本追加ガイダンスにおいては、従属代理人PEの定義の拡大等により新たに定義されるPEに帰属する利得の計算に関して、OECDモデル租税条約第7条(事業利得)の原則が変更されることはないことが確認されています。
また、非居住者企業のための活動を行う仲介者が当該非居住者企業の関連企業であり、当該仲介者が従属代理人PEにも該当する場合のOECDモデル租税条約第7条と第9条(特殊関連企業)の適用関係について、限定的な内容ではあるものの、基本原則に係るガイダンスが示され、各国が採用したアプローチは一貫して適用すべきであること、リスクに関して同第7条と同第9条により従属代理人PEと仲介者の双方に同時にリスク配分すべきでないことが確認されるとともに、従属代理人PEが認定される場合の納税に関する簡便なアプローチとして、従属代理人PEの納税額も含めて仲介者のみから徴収する方法を採用することを妨げるものではないことが示されています。
さらに、細分化防止ルールに関する1つの事例と従属代理人PEに関するコミッショネアストラクチャーを含む3つの事例が取り上げられ、PE帰属利得の計算に係る概括的なガイダンスが提供されています。
(全文はPDFをご参照ください。)
BEPS(税源浸食と利益移転)に関する最新情報やニュースレターをご紹介します。
歴史的な国際課税の見直しにより、かつてないほどグローバルな観点からの管理が求められている企業の国際税務をクロスボーダーチームで支援します。
移転価格税制とは、親子会社間の取引価格(移転価格)を通じた国外への所得移転を防止する制度です。PwC税理士法人は、移転価格調査における事前対応、調査中、事後対応の各段階においてクライアントを強力にサポートします。
企業にとって、税はもはや経営課題のひとつです。税務のコストやリスクを管理し、ESGやSDGs戦略を達成するための情報開示(レポーティング)を専門的かつ高度に実行するため、企業は税務ガバナンス体制を整備・運用していく必要があります。