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2021年12月10日に、自由民主党・公明党両党より2022年度(令和4年度)税制改正大綱(以下、「2022年度税制改正大綱」)が公表され、12月20日には過去最大の補正予算が成立しました。2022年度税制改正大綱は、新しい資本主義の実現を掲げる岸田政権下で初めての税制改正大綱として策定されたもので、「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策1」(2021年11月19日閣議決定)において示された、「新しい資本主義」を起動させ、「成長と分配の好循環」を実現するための税制措置と位置付けられます。
国際的にはこれまでの資本主義含めた社会の在り方を見直すグレート・リセットの議論2の展開や、サステナブルな資本主義の提言3等にもみられるように、企業による社会的課題への取組みが内外で拡大している中で、我が国では更なる取組みの余地があると指摘されています4。米国の「ビルド・バック・ベター」、欧州の「次世代EU」など、世界では、弊害を是正しながら、更に力強く成長するために新たな資本主義モデルの模索が始まっています。我が国でも、成長と分配を実現する「新しい資本主義」を具体化する5ことが岸田政権の経済対策の柱に据えられました。
2022年度税制改正大綱は、新しい資本主義の実現を掲げる岸田政権下での初めての税制改正大綱として策定されたもので、以下の改正が盛り込まれています。
(1) 成長と分配の好循環の実現のための既存の特別措置の見直し(人材確保等促進税制、オープンイノベーション促進税制、5G導入促進税制等)
(2) 経済社会の構造変化を踏まえた税制の見直し(個人所得課税、相続税・贈与税等)
(3) 国際的な租税回避や脱税への対応も含めた国際課税制度の見直し
(4) 円滑・適正な納税環境整備(適格請求書等保存方式、記帳義務、スキャナ保存制度、電子取引情報の電磁的記録保存)等
2021年12月24日には、政府が同内容の「令和4年度税制改正の大綱」を閣議決定しました。今後は、2022年度税制改正法案が2022年1月に召集される第208回通常国会に提出され、その後審議に付されることになります。なお、今後の審議状況等によっては、内容に変更を生ずる可能性もありますのでご留意ください。
1 https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2021/1119/shiryo_01.pdf
2 新しい資本主義実現会議(第1回)資料3「新しい資本主義の実現に向けて(論点)」
3「新成長戦略」2020年11月17日 日本経済団体連合会
4 新しい資本主義実現会議(第1回)資料5 参考資料
5 第207回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説(2021年12月6日)
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