世界の「分断」から考える 日本企業 変貌するアジアでの役割と挑戦

2025-03-17

PwCコンサルティング合同会社のシンクタンク部門であるPwC Intelligenceは、書籍『世界の「分断」から考える 日本企業 変貌するアジアでの役割と挑戦』(ダイヤモンド社)を発刊します。

アジア、特に中国とインドが再び世界において重きをなすことが予想される中で、両国に挟まれる形で存在するその他のアジア諸国の動向を、先行きのリスクや可能性とともに把握しておく必要性が増しています。

またアジアの今後の発展を考えるにあたっては、他国に先駆けて経済成長を遂げてきた日本が、アジアでどのような役割を担うことができるかがカギとなります。

本書では、第Ⅰ部でアジアの各国・地域別の動向を概観しつつ、そのなかでの日本企業の機会や課題を論じ、第Ⅱ部では日本企業がアジアおよび世界を取り巻く社会課題・トレンドをどう捉え、機会を見出すべきかを解説しています。

経営に新たな視点をもたらす 「統合知」の時代
  • 発売日:2025年4月16日
  • 書名:世界の「分断」から考える 日本企業 変貌するアジアでの役割と挑戦
  • 出版社:株式会社ダイヤモンド社
  • 著者:PwCコンサルティング合同会社 PwC Intelligence
  • 定価:2,750円(本体2,500+税10%)

本書の内容

本書は以下の各章から構成され、それぞれの分野のプロフェッショナルがその経験・知見をもとに執筆しています。

序章 「分断」から考える世界の行方、日本が進む道

対立・分断が進むことで生じうる世界の可能性を紹介しつつ、併せて「アジアと日本」の目線で考えた場合に日本が進むべき道について3つの目線を指摘し、次章以降の内容を踏まえながらポイントを紹介します。

第Ⅰ部 各国・地域別、日本に求められる目線

  • 第1章 歴史と変化から考える中国市場の今後のあり方
    • 足元の中国経済は少子高齢化が進展し、世界各国との緊張感の高まりから減速基調を強めているなか、インドほかグローバルサウスに目線を転じる動きもうかがえます。本章では、中国経済の先行きや市場の変化を踏まえ、企業各社の事業展開の成否を占うための背景や重要なインプリケーションを探ります。
  • 第2章 インドで試される日本企業のグローバルサウスへの向き合い方
    • グローバルサウスへの関心が高まっています。筆頭はインドで、企業としてはその勢いや強みをいかに取り込むかという視点で、ビジネスの可能性を腰を据えて探る段階に入っています。本章では、日本企業がいかにグローバルサウスに向き合うべきか、インドに焦点を当てて考察します。
  • 第3章 重要性を増すASEANとのつながり
    • 米中対立の深まりに伴い、経済と外交・安保の両面で日本にとってのASEANの重要性は高まっています。本章では、ASEANにおける中国の存在感の高まりを前提として、日本が地域の安定に向けて果たすべき役割や、日本企業の事業展開に不可欠な視点を考察し、ASEANとの関係構築のあり方について論じます。

第Ⅱ部 アジアの社会課題と、日本の貢献の可能性

  • 第4章 超高齢社会を迎えるアジアの財政・社会保障
    • 本章ではアジア各国が直面する財政・社会保障の問題を取り上げます。アジアの少子高齢化に対して、経済成長を重視した社会保障負担のあり方、徹底したAI・テクノロジーの活用による人手不足の克服、課題先進国である日本での技術や経験を活かした経済成長への貢献の姿を提示します。
  • 第5章 環境課題に挑む サステナブル・アジアへ
    • アジアは、世界の環境問題を考える上で最重要地域です。本章では、「つながり」をキーワードに、再生可能エネルギーの開発やサーキュラーエコノミーにより、資源の自給率を高めるのと同時に周辺国で融通することで、環境問題の解決に向かいつつある現状を解説します。
  • 第6章 South to Southで動くビジネストレンドに気づく-脱炭素分野ではバイオ燃料が軸に
    • 近年新興・途上国の間で、自分たちの現状に合った脱炭素を模索する動きが出てきています。本章では、その軸になるバイオマスの活用において、世界的にも先進的なブラジルの事例を引き合いに出しながら、今後のアジア諸国への展開と脱炭素の行方を見通します。また、日本企業がどのように関与していけるかを考察します。
  • 第7章 未来に向けた、テクノロジーによる社会課題解決-日本・アジア発のテクノロジーのポテンシャル
    • 近年トレンドとなっている、“x-Tech”と呼ばれるデジタルを中心としたテクノロジー活用は、社会課題解決を目的としている点でこれまでの技術とは大きく異なります。本章では残された資産を活かしつつアジアと協業することで、日本企業がテクノロジーにおいて再びプレゼンスを発揮するための方向性を考察します。
  • 第8章 エンタテイメント&メディアを軸としたテクノロジーを社会全体に活かす
    • アジア地域のエンタテイメント&メディア市場は拡大が続いています。本章では、コンテンツやサービスなどソフト面での日本のプレーヤーの展開可能性を検討するとともに、関連テクノロジーを基盤とした活用が見込まれる社会課題領域まで対象を広げて考察します。
  • 第9章 【鼎談】アジアでつながり、新たな価値の創出へ
    • 各章の内容を振り返りながら、日本としてのアジアとのかかわり方や、新たな価値提供の可能性、またそれらを実現するために日本企業やビジネスパーソンに求められるマインドチェンジについて、PwC Japanグループのチーフ・ストラテジー・オフィサーである桂憲司、海外事業支援部門のAPACリージョンリーダーである山本浩史、PwC Intelligenceチーフエコノミストの片岡剛士の三者による鼎談形式で論じます。

既刊書籍のご案内

経営に新たな視点をもたらす「統合知」の時代

マクロ経済、サステナビリティ、地政学、サイバーセキュリティ、テクノロジーなど、さまざまな領域のプロフェッショナルが所属するPwC Intelligenceのメンバーがそれぞれの観点から世界を捉え、「統合知」を提供します。

・発売日:2024年4月23日
・出版社:株式会社ダイヤモンド社
・著者:PwCコンサルティング合同会社 PwC Intelligence
・定価:2,200円(本体2,000+税10%)

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