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悪性腫瘍(癌)は現代人の死因の第一位であり、日本人のおよそ5人に1人は癌によって死亡しています。主な癌治療の1つである薬物療法では近年の進歩が著しく、従来の化学療法(いわゆる抗癌剤)に加えて、各種の分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤、細胞治療といった、多くの革新的かつ効果的な治療薬・治療法が実用化されています。これらの創薬にはライフサイエンスの基礎研究からの知見に加えて、効果的で安全な薬剤候補物質を創製する技術や、人体を用いての臨床開発(治験)を開始してやり遂げる資金や能力など、サイエンスからビジネスにまで及ぶ専門性と、また多くの異なるステークホルダーを連携させる総合力が必要となります。一方、わが国においては医療需要と国民医療費がともに増大し続けているにもかかわらず、他の国や地域で使用されている治療薬が国内では未承認のままである「ドラッグラグ」や「ドラッグロス」といった現象が顕在化しています。この、問題の背景は複合的であり、なかには「そもそも日本の創薬能力に不足がある(低下している)」という指摘もあります。
今般、以上の状況を客観的に可視化すべく、われわれは癌分野における世界と日本の創薬状況についての調査・分析を行いました。
詳細については以下のPDFをご参照ください。