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選択肢があふれる中、PwCの世界の消費者意識調査2019では、消費者が身近な人の意見を大切にすることが分かりました。本調査の回答者の32%が、ソーシャルメディアの高評価レビューが購入に影響を与えると答え、この結果は昨年の調査とも一致しています。
興味深いことに、インフルエンサーや有名人の影響で製品やサービスを購入するという回答者は17%のみでした。このことは、消費者が身近な人の意見を重視することを示しています。ホスピタリティ業界では、特に身近な人の体験が大きな影響を与えます。PwCの調査では、半数近くが、家族や友人の影響を受けて旅行会社を選ぶと回答しています。
ソーシャルチャネルの潜在性を認識し、コミュニティを構築するとともに、その関係を徐々に売上に結びつけようとしている企業もあります。ドイツの大手小売会社、Metro Cash & Carryの中国部門の最高経営責任者(CEO)であるClaude Sarrailh 氏は、同社が中国のオンラインメッセージングプラットホームのWeChatで顧客と直接つながっていると語っています。そして、「(そこで)何かを売れば、それを購入した顧客を特定でき、次の日は関連のキャンペーン情報を送ることができます。WeChatなら、相手が6億人でもかなりの短時間でアクセス可能です」と、2019年1月のPwCのインタビューで語っています。
ハイテクのエクササイズバイク、エクササイズ用ビデオ、バーチャルグループライドなどを販売する世界的なフィットネステクノロジー会社であるPelotonは、デジタルツールを通じて相互にサポートしあう活発な参加者グループを育成しています。strategy+business誌に対する2018年11月のインタビュー[English]で、最高経営責任者(CEO)のJohn Foley 氏は、同社で長年インストラクターを務めるJenn Sherman 氏の人気が、顧客とオンラインでやり取りすることによって高まったと語っています。ビジネスが拡大するにつれ、Sherman氏は1人で2,000万人ものユーザーに対応できなくなりました。「今では、所定のレベル、例えば20日間連続などのレベルに達したユーザーは、互いに知り合うことができます」と、Foley 氏は同誌に語っています。これにより、インストラクターとエクササイズバイク利用者の交流が強化され、コミュニティが自立して継続します。
ソーシャルメディアがもたらす機会は、特定のセクターや地域で特に顕著です。例えば、PwCの消費者調査によれば、アジアの消費者は、欧州やアメリカ大陸の消費者よりもソーシャルメディアを積極的に利用しています。特にタイ、インドネシア、ベトナムの回答者については、それぞれ50%、49%、48%が、購入機能付きの写真や投稿から直接購入すると答えています。製品やサービスのカテゴリーの中で、ソーシャルメディアが最も購入に影響を与えるのはファッションです。
多くの人は、持続可能性や地産地消など、社会的価値を掲げる企業を応援したいと考えています。PwCの調査によれば、回答者の29%が持続可能性を推進するブランドを購入すると回答しています。特にミレニアル世代は、持続可能で環境にやさしいパッケージのブランドや商品を意識的に選んで購入します。
このような高い目的を持つ企業を支持するのは消費者だけではありません。企業にとって最大の支持者であり、広告塔である従業員も、雇用主が自分と同じ価値観を持つことを望んでいます。雇用市場でこのニーズに応えるには、企業が自社の理念を明確に伝える必要があります。
20近いブランドを展開するある世界的な消費財メーカーは、多くの国や製品ラインにわたる従業員から自社の理念に対して共感を得るのに苦労しています。同社のオンライン店舗担当ディレクターは、2019年1月のインタビューでPwCに対して次のように語っています。「消費者や従業員との全ての接点で、当社は持続可能性に関する自社の理念や取り組みをアピールしています。全社的なビジョンは、世界を笑顔に満ちた場所にすることです。これはブランドには根付いていますが、企業にとっては抽象的な理念です」