データ利活用に基づく製薬研究開発モデルで勝ち抜くための6つの鍵

2020-12-15

近年、データドリブン(Data-driven)による意思決定や結果検証の重要性が広く提唱されています。製薬業界においてもRWD(リアルワールドデータ)に代表される各種データの利活用を推進すべきとの認識が広がっており、実際に多くの製薬企業が、多様な社内・社外データを統合して積極的に活用しようという試みを始めています。ある既存のデータを、その本来の目的とは別の課題解決のために活用することは「データの二次利用」と呼ばれます。製薬企業は各種データを二次利用することによって、企業戦略の決定、マーケティングや販売活動の立案や評価、自社医薬品の科学的価値の向上などを、より合理的で迅速なものに進化させられる可能性があります。

一方で、「データ」という非常に幅広く、多様・複雑で、またしばしばプライバシーや各種規制にも関わる対象を扱っての新しい試みにあたっては、陥りやすい誤りや、乗り越える必要のある困難も多く存在します。さらに、データ利活用の掛け声が高まっている現状においては、データの統合や二次利用の推進自体が目的化してしまい、肝心の利活用成果が満足に得られないままに膨大な作業だけが無為に行われている例も少なくありません。

そこで本稿では、研究開発(R&D)活動を例として、製薬企業が適切なデータ利活用をすすめるにあたって留意するべき諸事項を、わかりやすく解説します。私たちはそれらを、「競争に打ち勝つための6つの鍵(Six Keys)」としてお伝えしています(図表1)。

図表1:データ利活用に基づく製薬研究開発モデルで勝ち抜くための「6つの鍵(Six Keys)」

図表1:データ利活用に基づく製薬研究開発モデルで勝ち抜くための「6つの鍵(Six Keys)」

執筆者

船渡 甲太郎

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

Email

{{filterContent.facetedTitle}}

{{contentList.dataService.numberHits}} {{contentList.dataService.numberHits == 1 ? 'result' : 'results'}}
{{contentList.loadingText}}