2018-09-07
2018年第2四半期はM&Aの取引件数、取引金額ともに増加し、特に取引件数は2016年、2017年当時を想起させる水準となりました。この要因としては、前四半期から流れを反転させた医薬サブセクターが当四半期は前期比200%増加して過去の平均水準に戻ったことが挙げられます。
また、企業の部門売却は引き続き活発となりました。主な案件としてはSanofi社によるZentiva社売却、J&J社によるASP(滅菌関連製品)部門売却、GE社によるGE Healthcareの売却、Eli Lilly社によるElanco社の売却などがあり、この背景には企業が引き続き戦略的ビジョンを見直し、コア事業に含まれないと判断した資産を切り離していることがあります。一方、買い手側のプライベートエクイティには手元資金が積み上がっており、資産価格が最近の水準より高めでも多くの資産を買収できる状況です。
2018年第3四半期のM&A動向については、製薬大手は引き続き活発、バイオは増加を見込んでいます。両サブセクターの企業が、引き続き高品質資産の小型買収を通じてパイプラインを拡充しているためです。医療機器サブセクターは活況を維持するとみていますが、取引金額より件数でにぎわう可能性が高いと考えられます。その他・サービスサブセクターの当四半期の取引は軟調でしたが、この分野では業界再編が続いており、今後数四半期は取引が増加すると予想しています。
※当該和訳は、英文を翻訳したものですので、和訳はあくまでも便宜的なものとして利用し、適宜、英文の原文を参照していただくようお願いします。