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第28回世界CEO意識調査(日本分析版)
PwCは2024年10月から11月にかけて第28回世界CEO意識調査を実施しました。世界109カ国・地域の4,701名のCEO(うち日本は148名)から、世界経済の動向や、経営上のリスクとその対策などについての認識を聞いています。
2021-06-30
ポストコロナを生き抜くためには、日本の経営者は従来にも増して変革のスピードを加速させることが緊要となります。地球環境・社会への課題に対応したサステナビリティへの対応、企業のグローバル化の進展に伴うガバナンス体制の構築、デジタルテクノロジー活用による変革といったこれまで取り組んできた経営課題の中でも、デジタル化の加速や迅速で質の高い意思決定はさらに重要視されています。また、東京証券取引所は2022年4月に市場区分の見直しを行う方針であり、変革に対する投資家や市場の要求水準もより高くなる傾向です。
こうした状況の中、迅速かつより深く変革を推進し企業価値を創造するプライベートエクイティの日本における存在感が従来にも増して高まっていることは必然といえます。プライベートエクイティは経営資源の投入が難しい大企業の非中核事業の活性化や後継者不在の事業承継問題に関しても効果のある処方箋となります。
本レポートでは、日本におけるプライベート・エクイティ・マーケットの動向として、投資動向、売却動向、ファンド・レイジング動向の3点について分析します。また、カーブアウトおよび事業承継に注目して、日本企業に向けたプライベート・エクイティ・ファンドの機会と活用の提言を行います。
PwCは2024年10月から11月にかけて第28回世界CEO意識調査を実施しました。世界109カ国・地域の4,701名のCEO(うち日本は148名)から、世界経済の動向や、経営上のリスクとその対策などについての認識を聞いています。
本調査は、「コーポレートガバナンス」「リスクマネジメント」および「その他トレンドとなっているキーワード」の3つに焦点をあて、近年、企業および投資家の間でホットトピックスとなっており、その推移に顕著な変化がみられたキーワードを中心に分析・考察を行っています。
プライベート・キャピタルのM&A市場は、景気の不透明感やバリュエーションギャップが短期的見通しに影響を及ぼしているものの、再び活況を取り戻す機運が高まっています。
産業・サービス分野のディールは、2024年の後半にわたり、安定したペースで行われる見込みです。金利の高止まりや規制への懸念など、市場には引き続き難題があるものの、買い手と売り手の双方が、さらなる成長と価値創造を推進するためにM&A市場に注目する傾向が強まっています。