Redefining business success in a changing world‐変貌する世界で成功を再定義する‐

2016-03-04

PwCが、世界のCEOのビジョンおよびビジネス判断を分析・考察する「世界CEO意識調査」は、今年で19回目となりました。調査は世界83カ国、1409人のCEOから回答を得て、結果は1月のダボス会議に合わせて発表されましたが、中国経済の減速、為替相場の乱高下、地政学的脅威の高まりなど、不確実な時代を反映し、世界の経済成長に対するCEOの自信が低下していることが分かりました。

調査結果によると、今後1年間に世界経済が改善すると考えているCEOは、昨年の調査から10ポイント低下し、27%にとどまりました。また、今後1年間に自社の成長に非常に自信があると回答したCEOは35%で、これは昨年から4ポイント低下し、世界経済減速の中でCEOが抱える悲観的な見通しが明らかとなりました。

さらに今回の調査では、メガトレンドを中心に、CEOが直面する多面的な脅威と、幅広いステークホルダーの期待の変化についても取り上げています。CEOの66%は、自社が直面する脅威が3年前よりも高まっていると考えています。CEOの79%が最大の脅威として過剰な規制を挙げ、地政学的な懸念も74%と昨年の第4位から第2位に上昇しています。そして、サイバーセキュリティについてもCEOの61%が懸念を抱き、企業の成長に対する脅威となっています。

一方で、人口構造の変化やニーズの多様化により、CEOは顧客を含む幅広いステークホルダーの期待の変化に直面しています。CEOの45%が、ビジネスに対するより幅広い期待を反映した組織目標を掲げていると答え、76%が事業の成功は財務上の利益以外も含めて定義されるようになると回答し、55%が企業への信頼の欠如に懸念を抱いています。

ビジネスへの信頼が問われる時代に、CEOが頼りにするのはテクノロジーです。テクノロジーがイノベーションを可能にすると同時に、顧客の関心や戦略の実効性を計測することを通じて、ステークホルダーとのコミュニケーションの可能性も広げてくれるからです。進化するテクノロジーを取り入れ、あらゆる場面で駆使し、顧客ニーズを実現しながら自社の成長を達成しようとする、CEOの挑戦が始まっています。

目次

  • P6-11:複雑な時代の成長とは
  • P12-17:幅広い期待に対応する
  • P18-25:これからの改革:テクノロジー、イノベーション、人材を結びつける
  • P26-31:成功を正しく測り、伝える
  • P32-33:複雑さに対応し、期待を超える
  • P34-40:補足データ、他
Redefining business success in a changing world‐変貌する世界で成功を再定義する‐