サステナビリティ経営へのシフトとM&Aの関係(2024年版)

2024-07-31

本レポートは2021年から発行を開始した「サステナビリティ経営へのシフトとM&Aの関係」の2024年版として、株式会社レコフデータとPwCアドバイザリー合同会社による共同調査の結果をまとめたものです。

2021年4月に初めてレポートを発刊してから現在までの3年間に、かつてないほどにサステナビリティへの意識は高まり、ESGを考慮した投資も増加しました。サステナビリティ経営に関する情報開示の制度面の整備も進んでおり、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が2023年6月に公表した「IFRSサステナビリティ開示基準」においては、財務情報と比肩する非財務情報開示の充実を求め、今後は企業間における比較可能性が拡充されることが予定されています。一方で、例えば、米国ではESGに対するBacklash(揺り戻し)に関する議論が活発化しており、2024年11月の米国大統領選において争点の1つになるとも言われています。ただし、これはESG投資環境の進展の過程の1つの議論にとどまると考えられ、グローバルにおけるサステナビリティ経営の進展に向けたトレンドは不可逆的なものと考えられます。

以上の概況を踏まえ、本レポートでは株式会社レコフデータ提供のデータを用い、テキストマイニング等の手法により、日本企業のESG関連M&Aの近年の動向を分析・考察しました。また、幅広い観点からの洞察を得るため、M&Aにおいて今後重要となる視点として、前回(2022年版)の内容に加えて、スタートアップ企業の動向、人的資本の観点、非財務情報の開示の動向およびESGデューデリジェンスの必要性についてもまとめています。

今回の調査からは、ESGの重点分野である脱炭素およびサーキュラーエコノミーの領域において、さらなる経営のトランスフォーメーションの要求から、関連するM&Aはますます増加することが示唆されました。また、M&Aにおいて今後重要となると考えられるESGトピックの範囲が広がっており、今後はESGに関連するM&Aの多様化と発展が想定されます。

サステナビリティ経営へのシフトとM&Aの関係(2024年版)

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株式会社レコフデータは、1985年以降のM&Aデータベースを構築しています。このデータベースを日本のM&A普及のための共通財産にするべきとの考えに基づき、M&A専門誌「MARR(マール)」の発行、M&A情報・データサイト「MARR Online(マールオンライ)」の運営、検索サービス「レコフM&Aデータベース」および「MARR Pro(マールプロ)」の提供を行っています。

また、M&A人材の育成と業界の活性化を支援するべく、「M&A人材育成塾」、M&Aに関する優れた著作、研究論文を表彰する「M&Aフォーラム賞」を軸として「M&Aフォーラム」の運営を行い、M&A人材に特化した人材紹介サービス「MARR Career(マールキャリア)」を通じて、マッチングの場も提供しています。

信頼性の高いM&Aデータベースの提供を通じて、M&A戦略実現による企業の活性化とM&A市場の発展を促進し、ひいてはわが国産業界の発展に貢献します。

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パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

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森 茂博

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村山 学

ディレクター, PwCアドバイザリー合同会社

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沼田 泰彦

ディレクター, PwCアドバイザリー合同会社

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小松 健太

シニアマネージャー, PwCアドバイザリー合同会社

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