児童館における支援を要する学齢期児童の居場所づくり及び支援体制に関する調査研究
児童館は、子どもの心身の健やかな成長、発達及びその自立が図られることを地域社会の中で具現化する児童福祉施設として位置付けられている。「児童館ガイドライン」(平成30年10月最終改正)の中では、児童館の持つ機能・役割として「子どもと子育て家庭が抱える可能性のある課題の発生予防・早期発見と対応」が示されており、特に学齢期(小学生・中学生・高校生世代)児童とその保護者についての相談支援等の実施が期待されている。また、「こども政策の新たな推進体制に関する基本方針について」(令和3年12月21日閣議決定)において、児童館は子どもの居場所(サードプレイス)として位置づけられ、子どもの可能性を引き出すための取り組みも期待されている。
現状では、主な利用者が小学生となっている児童館が多く、中学生・高校生世代の支援を要する子どもの居場所としての児童館のあり方や、児童館における学齢児の保護者からの相談対応等の支援のあり方について検討する必要があると考えられる。
こうした背景を踏まえ、本事業は、今後の児童館の利活用に関する施策検討の基礎資料の作成を目的として実施する。具体的には、中学生・高校生世代の利用状況の実態の把握・分析や、児童館における支援を要する学齢期の児童及び子育て家庭への対応状況に関する把握・分析を通じ、幅広い年齢層や多様な利用ニーズ・支援ニーズへの対応に向けた示唆を得ることとする。