今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究事業
生活保護業務は、被保護世帯の増加を背景に、保護要否の判定や継続世帯のモニタリングなどのケースワーク業務が増大している。公務員の増員が難しい社会情勢の中、福祉事務所においても人員体制強化は難しい状況にあり、業務効率化が必要となっている。
このような中、令和元年度地方分権提案の対応方針においては「現行制度で外部委託が困難な業務については外部委託を可能とすることについて検討し、令和3年度中に結論を得る」旨が閣議決定された。
他方、生活保護業務におけるセンシティブな個人情報の取り扱いや、保護の決定および実施という「公権力」性などの観点から、外部委託の活用を慎重にすべきとの意見もある。
こうした背景を踏まえ、本調査研究では、有識者による研究会の助言や自治体へのヒアリングを通じ、生活保護の業務に関わる実態や、業務を細分化して業務ごとの特性の整理するとともに、外部委託の実施に関する必要性と、リスク・懸念点の双方を客観的に洗い出し、整理することとする。また、調査を通じて得られたファクト情報などに基づき、外部委託の検討を行う際の留意事項などを取りまとめる。