地域生活支援事業における日中一時支援等の利用状況等に関する調査研究
地域生活支援事業は、地方公共団体が、地域の実情や障害児・者のニーズに応じ、柔軟に実施する事業として平成18 年度に創設された。
近年、障害児・者の地域移行や社会参加が推進される中で、事業に対するニーズは量的に増大するだけでなく、内容的にもより多様な支援が求められている。
増大するニーズに対し国庫における地域生活支援事業の予算額も増加している一方、なおも予算は不足しているとの意見や、運用面でも自治体によって利用方法が異なる、個別給付のサービスと近い内容になっているといった指摘もある。
こうした指摘や実情を踏まえて、「障害者総合支援法改正法施行後3年の見直しについて~社会保障審議会障害者部会報告書」(令和4年6月13 日社会保障審議会障害者部会)では、「地域生活支援事業について、障害福祉サービスの適切な利用の推進を図るため、当該事業に含まれる事業のうち、日中一時支援事業等の障害者等個人に対する支援が含まれる事業と障害福祉サービスの個別給付との利用対象者像の関係等の実態把握や整理を行い、障害福祉サービスの報酬改定等の議論の中で、財源を確保しつつ、その在り方を検討する必要がある」との提言が盛り込まれた。
本事業では、これらの背景を踏まえて、地域生活支援事業、とりわけ日中一時支援事業、移動支援事業、訪問入浴サービスといった障害福祉サービスと近い支援内容が含まれる事業の、自治体における運用実態や障害福祉サービスとの関係性を把握するとともに、これらの事業の利用及び運用の在り方の提示を目的として調査研究を実施する。