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2023年11月29日
PwC Japanグループ
PwC Japanグループ(本社:東京都千代田区、グループ代表:木村 浩一郎、以下、「PwC Japan」)が執筆・監修をした、日経MOOK『ネイチャーポジティブ経営の実践:次なるサステナビリティ課題「生物多様性」とは』が本日より発売されます。今回は、PwC Japanが過去10年以上にわたって蓄積してきたサステナビリティビジネスの知見を基に、ネイチャーポジティブ経営の成功に向けた、業界別の解説・実例、国際的な動向や規制、ビジネスリスクなどを具体的に明らかにしています。
2022年12月に開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)において新たな国際目標が設定され、「2030年までに生物多様性の損失を食い止め、反転させ、回復軌道に乗せる」、いわゆる「ネイチャーポジティブ」の方向性が明確に示されました。以降、自然資本や生物多様性の喪失が深刻な問題であることの共通認識が広がっています。自然や生物多様性は、人々の社会・経済活動の基盤であり、ビジネスにおいても、原材料の調達をはじめ、企業の経済活動の多くが自然に依存すると同時に、自然に影響を及ぼしています。こうした相互関係ゆえ、ネイチャーポジティブの実現には、ビジネス領域での取り組みが不可欠と考えられます。企業は、ネイチャーポジティブの取り組みを推進するうえで、関連するリスクを把握するとともに、ビジネスチャンスを拡大していくことが期待されています。
本書では、PwC JapanグループでSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)を専門とする組織「サステナビリティ・センター・オブ・エクセレンス」と、組織横断の幅広いサステナビリティ関連領域の専門家が中心となり、企業がネイチャーポジティブを実現しながら長期的に成長するアプローチを実践的に提示します。
ネイチャーポジティブという新しい概念の基本から、実現に向けた具体的な考え方を示したうえで、規制・ソフトローの潮流、投資家の動き、そして業界別の特徴を交えて、リスクを最小化しつつ機会を最大化する企業のネイチャーポジティブ実現への道筋を示します。さらに、サントリー食品インターナショナル株式会社 代表取締役社長 小野真紀子氏との対談をはじめ、国内外の先進企業の事例(味の素、ユニリーバ、イオン、積水ハウス、KDDI、住友化学、アセットマネジメントOne、九州電力ほか)を紹介しながら、企業におけるネイチャーポジティブの取り組みを、7つの業種についてそれぞれ詳細に解説します。
書名:ネイチャーポジティブ経営の実践
- 次なるサステナビリティ課題「生物多様性」とは -
監修:PwC Japanグループ
発行:株式会社日経BP 日本経済新聞出版
定価:1,980円(本体1,800円+税10%)
ISBN:978-4296122318
―ネイチャーポジティブは北極のシロクマを守る話ではない
#01 ネイチャーポジティブの全体像
“ネイチャーポジティブ”は社会・経済活動の基盤を守る礎
#02 ネイチャーポジティブとは?
パブリックセクターのみならず産業界でも進む新概念
#03 ネイチャーポジティブと生物多様性
多くの産業や資本市場が生態系サービスに依存
【COLUMN】身近に迫る自然の喪失
動植物100万種が絶滅の危機 土用の丑の日にウナギが消える
―規制の波は、すぐそばまで押し寄せている
#04 ネイチャーポジティブ目標
目標達成に向けて加速する国・地域・企業・投資家の動き
#05 ソフトローの潮流
企業の取り組みが活発化 ソフトローの潮流をくみ取る
#06 投資家の動きとは?
⽣物多様性への関⼼が投資家にも波及
#07 国内外の主要な制度・政策動向
世界各国で形成が進む生物多様性に関わるルール
日本でも民間企業の責任ある取り組みが期待される
―生物多様性は企業にリスクと機会をもたらす
#01 サステナビリティ経営のグランドストラテジー
ビジネスの基盤は環境・社会 事業活動との両立は不可欠
#02 自然関連リスク分類と業界ごとのリスク
業界ごとの違いを念頭に置き自然関連リスク最小化を図る
#03 ネイチャーポジティブのビジネス機会
10兆ドル規模のビジネス機会 3億9500万人の雇用を創出
―ネイチャーポジティブ実現に向けた3つの柱
#04 1つめの柱 ⾃然関連のリスクと機会の評価・開⽰
自然関連のリスクと機会 評価・開示の具体的手法
#05 評価・開示の対応事例
事業の継続・発展のために自然との接点特定は不可欠
自然資本への影響、依存を把握し事業改善につなげる
【COLUMN】情報開示の今後の方向性
TNFDの影響で動き出した世界の開示基準と法規制
#06 2つめの柱 長期ビジョン・戦略策定
長期ビジョンは企業の将来像と取り組みの方向性を示す指針
#07 長期ビジョン策定の事例
経営理念とESGを融合させたサステナビリティ経営のあり方
#08 長期戦略のプロセス
成長事業選定から体制構築まで 長期戦略策定のプロセス
#09 3つめの柱 施策の実行・モニタリング
地球環境を守る重要性を認識しポジティブなアウトカムを
#10 ネイチャーポジティブ経営の可視化・定量化
⾃然資本へのインパクトを可視化・評価するアプローチ
―[補論]評価・開示、目標設定のグローバルスタンダード
#11 TNFD v1.0の概要
今、企業が知っておくべきTNFDの開示フレームワーク
#12 SBTs for Natureの概要
科学的な目標設定のガイダンス SBTs for Nature
【COLUMN】ESGデューデリジェンスにおける生物多様性
生物多様性への配慮は企業価値に重要な影響を与える
PwCは、社会における信頼を構築し、重要な課題を解決することをPurpose(存在意義)としています。私たちは、世界155カ国に及ぶグローバルネットワークに327,000人以上のスタッフを擁し、高品質な監査、税務、アドバイザリーサービスを提供しています。
PwC Japanグループは、日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームおよびそれらの関連会社の総称です。各法人は独立した別法人として事業を行っています。
複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanグループでは、監査およびアシュアランス、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、そして法務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えています。また、公認会計士、税理士、弁護士、その他専門スタッフ約10,200人を擁するプロフェッショナル・サービス・ネットワークとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めています。
サステナビリティ・センター・オブ・エクセレンスは、2020年8月より本格的に活動を開始。PwC Japanグループにおいて、企業のサステナビリティ経営へのトランスフォーメーションを総合的に支援するチームです。サステナビリティ経営やサステナビリティ投資に関する経営アジェンダへの関心が急速に高まる今、環境価値、社会価値と経済価値をトレードオフではなく両立可能なトレードオンにしていくことを目指し、さまざまなサービスを提供していきます。
PwC Japanグループは本書をはじめ、ネイチャーポジティブに向けた経営支援のサービスも提供しております。企業の経営層をはじめ多くの方々が、ビジネスの力で自然を回復させ、社会・経済活動をより発展させていくサステナビリティ経営を推進していくことを支援してまいります。