反社会的勢力との関係遮断は、企業の社会的責任およびコンプライアンスの観点に加えて、企業防衛の観点においても非常に重要な課題です。
近年、暴力団をはじめとする反社会的勢力は、組織実態の隠ぺいや一般社会への潜在化の動きを強めるとともに、より巧妙な資金獲得活動を行うようになってきています。最近では、SNSを通じて離合集散を繰り返す匿名・流動型犯罪グループの台頭など、その特定が一段と難しくなっています。このような実態も踏まえて、各企業には、暴力団関係企業などと知らずに結果的に経済取引を行ってしまうことがないよう、反社会的勢力との一切の関係遮断のための取り組みをより一層深化させることが求められています。
図表1 「反社会的勢力による被害を防止するための基本原則」(「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」(平成19年6月19日犯罪対策閣僚会議幹事会申合せ)より)
図表2 反社会的勢力の構図
反社会的勢力との関係排除対策の維持向上には、まず、組織としての対応態勢を整備することが重要になります。
また、実効性を高めるためには、入口段階、期中管理段階、出口段階の各フェーズにおいて、それぞれ有効な対策を取る必要があります。
なお、「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」では、一切の関係遮断を内部統制システムに位置付けることが規定されています。国内外の子会社・関連会社を含めた態勢整備・高度化が求められているため、注意が必要です。
図表3 反社会的勢力との関係排除対策
PwC Japan有限責任監査法人は、企業の反社会的勢力対応に関する態勢整備に関して、各社の事情を勘案した上で、効果的、効率的な対応態勢の構築に向けた助言を提供します。
サービス項目(例) |
サービス内容 |
反社対応態勢の構築支援、態勢評価 |
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反社リスク評価の実施 |
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反社データベースの設計、運用に関する支援 |
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反社スクリーニング業務の高度化に関する支援 |
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グループベースでの反社対応に関する支援 |
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グローバル企業における反社対応の支援 |
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PwCは強固なグローバルネットワークを有するとともに、日本国内にもマネーローンダリングおよび金融犯罪対応の専門家、金融機関における実務経験者、ITシステムのエキスパートなどにより構成される専門のチームを擁しており、実務に即した総合的なサービスの提供が可能です。
コンプライアンスのなかでもマネーロンダリング/テロ資金供与対策に関する領域は全ての金融機関にとって最重要の経営課題になっています。遵守に支障をきたした場合のペナルティーは重くブランドの毀損も不可避です。一方で管理態勢の構築や運用にかかるコストは増大しており効果的な対応が求められます
金融業界と各サブセクター(資産運用、銀行・証券、保険、不動産)に関する深い知見と豊富な支援経験を持つコンサルティング、ディール、監査、税務のプロフェッショナルたちがスクラムを組み、新たな機会に挑戦するクライアントを支援します。
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