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サステナビリティ報告は、企業と投資家との対話の基盤として、その重要性を増しつつあり、関心を寄せる層も拡大しています。同時に、サステナビリティ報告における誤りは、以前に増して企業価値や企業のレピュテーションに大きな影響を与えるようになりました。その信頼性の確保は、企業や報告の利用者にとって大きな課題となっています。
サステナビリティ報告の枠組みをめぐっては、IFRS財団や欧州委員会などの主導のもと、国際的な開示基準の開発が急ピッチで進められています。
欧州や米国においては、サステナビリティ報告の制度化と並行して、開示情報に対する第三者保証を義務付け、要求される保証水準を段階的に引き上げる方針が示されており、国内においても法改正を視野に入れた検討が必要とされています。
このような流れの中、サステナビリティ報告の信頼性を確保するための開示プロセスを整備し、それに関連する内部統制を構築することは、開示企業にとって急務となっています。サステナビリティ情報を正しく開示することは経営者の責任であることに加えて、開示の制度化が進み、より厳格な保証が要求されるようになれば、保証に耐えうる開示体制を支える内部統制を構築することは、サステナビリティ報告を行う経営者にとって必然の対応となるでしょう。ただし、サステナビリティ報告について保証を受ける場合、内部統制の有効性自体は保証の対象とはならない点については、留意する必要があります。
国内において、サステナビリティ報告に関する内部統制について記載された基準などは現在策定されていません。内部統制の構築にあたっては、例えば、財務報告の適切性を担保するための仕組みなど既存の枠組みや考え方を最大限に利用すれば、それを効率的に実現することが可能となります。
ただし、サステナビリティ報告と財務報告では、報告対象範囲の広さやデータ検証の難しさなどにおいて違いもあり、内部統制構築の過程において注意が必要です。
今後は、各企業がそれぞれ準拠すべきサステナビリティ報告の開示基準を明確にし、求められる保証水準に応じて、最適なレベルの開示プロセスおよび内部統制の構築を目指すことになります。
サステナビリティ報告に関する内部統制を構築する際に直面しうる特有の課題としては、以下のようなものが挙げられます。PwC Japan有限責任監査法人は、サステナビリティ報告に係る開示実務および内部統制支援に関する豊富な実績と、グローバルなネットワークを通じて得られる知見を活かして、これらの課題の解決をサポートするサービスを提供します。
サステナビリティ報告開示全般について、ガバナンス体制が存在しないが、どのようにそれを構築し、運用するかが不明であるというケースがあります。
ガバナンス体制は内部統制全体を支える基本的な枠組みであり、サステナビリティ報告についてもその構築が必要となります。従来の財務報告に係る枠組みを拡大するモデルや、サステナビリティ報告独自のガバナンスを築くモデルを活用し、有効なガバナンス体制の構築を支援します。
サステナビリティ報告に関するガバナンス体制を整えるにあたって、必要な規程類が整備されていないケースがあります。
規程は、ガバナンスや内部統制の拠り所となる重要な文書です。
必要な規程類を特定し、その詳細を体系づけて文書化する支援を実施します。
サステナビリティ報告においては、企業における開示指標の定義が曖昧で、どのようなデータを収集すべきか分からないという状況が発生することがあります。
開示データを作成するプロセスが確立されておらず、統制が脆弱であるような場合に、業務フローの整理をしつつ、あるべき統制の構築支援を実施します。
また、規制で求められる開示すべき指標の定義が曖昧であり、統一的なデータの集計が困難なケースがあります。
開示すべき指標および開示に必要なデータの定義の明確化を、ポジションペーパーの作成などを通じて支援します。また、関連するプロセスや内部統制の整備も支援します。
経営者がプロセスや内部統制の十分性を判断したり、第三者保証を受けたりする場合に、内部統制を「見える化」するために、内部統制の種類に応じた文書の整備が必要となることがあります。
そのような場合、財務報告に関する内部統制の文書化において、一般的に採用されている「3点セット」(フローチャートなど)を作成することが考えられます。内部統制構築の過程で求められるこのような文書化の支援を実施します(3点セットの作成は必須ではありません)。
経営者が、内部統制の整備・運用状況を確認するため、その評価の実施を企図することがあります。
整備・運用評価体制がない場合、その評価体制の構築を支援します。また、毎期評価を継続的に実施する場合、その実施を支援します。
サステナビリティ報告においては第三者から入手するデータへの依存度が高くなるため、これらのデータの正確性や網羅性を担保することが課題となります。第三者で行われているデータの管理方法を理解し、受入データの正確性等を検証する統制の導入を支援します。
サステナビリティ情報はさまざまな種類のデータ(エネルギー、廃棄物、GHG排出量、サプライチェーン、サイバーセキュリティ、多様性、公平性等)を取り扱います。これを踏まえ、システムの導入を含め、開示要件に合致したデータを正しく収集できる体制の検討・構築を支援します。
サステナビリティ報告作成にかかる時間を短縮するとともに、収集データの正確性や情報量の充実を図るため、表計算ソフトを用いたデータ収集プロセスに対しシステム導入を検討するなど、業務フローの見直しを支援します。
海外拠点での規制や開示に合わせ、現地でのガバナンス体制を含む内部統制構築を支援します。
現時点では、サステナビリティ開示に関する内部監査の事例は多くありません。
これらの事例に基づき、サステナビリティ報告に関する特有の論点を踏まえた内部監査プログラム策定と実施を支援します。
サステナビリティ報告は、財務報告と比べ歴史が短く、サステナビリティ情報の収集・分析・内部統制構築の知識を有している人材はいまだ少ない状況にあります。企業内部での人材の確保が難しく、また採用・評価基準の仕組みが未成熟であることも多くなっています。こうした課題に対応するため、サステナビリティ人材の育成を支援し、専門家の知見およびリソースを提供します。