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売上や利益の源泉は顧客です。したがって、顧客基盤が強固な企業ほど持続的に事業が成長する可能性が高く、経営者にはその顧客基盤の価値をどのように高めていくかを考え、それを実行していくことが求められます。つまり、顧客基盤価値はマネジメントの対象となります。
良い顧客基盤があるケースでは、十分な利益率が保て、中期の成長に向けた投資もでき、顧客と共に事業を成長させることができます。逆に良い顧客基盤がないケースは自転車操業になりがちで、中期的に成長していく姿が描きにくくなります(また、社員のモチベーションもあげにくくなり、悪循環に陥りがちです)。データからも、顧客基盤の強化に取り組んでいる企業ほど成長性がある可能性が示唆されています(図表1)。
PwCコンサルティングでは「High Value Customer(優良顧客、以下、HVC)」にフォーカスすることが重要であると考え、HVCからの獲得利益を最大化する支援をしています。重要な取り組みは大きく以下の4点に整理されます。
まず重要なことはHVCの選択、効果的に営業・マーケティング活動を進めるに際してのターゲットの選定です。これは企業の業態・業界・成長ステージ等により異なりますが、その時々に応じたHVCとHVC候補の選定が重要です。ここには自社としての「意思」も入ります。自分たちがどのような顧客にどのような価値を提供したいのかという点で、パーパス経営ともコンテクストを一にします。
HVC/HVC候補の選定がいかに業績にインパクトをもたらすかを示す事例として、当社の支援したケース(図表2)では、HVCおよびHVC候補での売上の昨対成長率が高くなっていることが分かります。
もうひとつ重要な点は、今考えているHVCにフォーカスした戦略によって実際にどれくらいの売上・利益を獲得していくことができるのかを可視化することです。
それにより、今の戦略が十分か、今の顧客基盤をどのように変える必要があるのかを具体的に議論できるようになります。また、中期の成長目標に対して、どの程度、順調に進捗しているのかを測るKPIも設定できるようになります。
上述の顧客基盤価値ツリーを可視化した後は、それをもとに構築された戦略・計画の進捗を把握する仕組みが求められます。
ここでのキーは顧客別ROI、顧客セグメント別ROIの把握です。実際にこれらを分析するとバラツキが大きいことが多く、赤字の顧客も存在します。どの顧客・顧客セグメントにどの程度の投資(ヒト・モノ・カネ・時間)をするのかを具体的データをもって議論することで「より良い顧客に経営資源をあてる(一層の成長を実現する)」「活動の質を高めリターンを大きくする(改善する)」といったことを目指します。
可視化にあたっては、「顧客別利益の把握・分析ツール」の構築・活用を行います。同ツールのダッシュボードでは、以下のような取り組みが可能です。
現時点において、どの顧客、どのようなタイプの顧客から全社の貢献利益の何パーセントが作られているのかを把握する。また、それをHVCの定義・選定(顧客ターゲティング)やリソースアロケーションに活用する(図表4❶、❹、❺)
HVC(特にコア・候補)の顧客数および顧客あたりの貢献利益が計画通りに増加・向上しているかを確認し、適宜、必要な手を打つ(図表4❶、❷、❸、❼)
営業やマーケティングのリソース(ヒト・カネ)がHVC(特にコア・候補)に重点的に配分されているかを確認し、適宜、必要な手を打つ(図表4❶、❸)
うまく貢献利益を伸ばせている顧客、伸ばせていない顧客を把握し、それらへの取り組みの差分等を分析することで後者の改善を図る(図表4❹、❺)
現在のペースでビジネスを成長させた場合の着地予測と計画値を比較し、ギャップが大きい場合は必要な取り組みを検討する(図表4❻、❼)
PwCコンサルティングは「顧客基盤価値マネジメント」の向上への取り組みの成熟度を総合的に評価するアセスメントツールを保有しています。
議論のスタートに際し、このアセスメント結果を用いて議論を開始することも有用です。
顧客基盤価値マネジメントは経済的価値と社会的価値の双方の創出・両立を目指す価値創造経営の一部であり、価値創造経営のポイントは無形資産の有効活用とバックキャスティング型のプランニングです。したがって、顧客基盤価値マネジメントの特徴もそれらの2点に沿っており、①いかに的確にHVC・HVC候補を設定するか、②中長期の目標達成に向けどこまで具体的なシナリオを描けるかを追求していくこととなります。
また、これらを実現していくに際しては、クライアントの意思(Will)を重視し、かつAIを中心に最新テクノロジーも活用していきます。したがって、本サービスの特徴は「三方良し(売り手・買い手・世間良し)×AI」とも言えます。