
トップランナーと語る未来 第9回 東北福祉大学・品田誠司氏 持続可能な復興には冷静な議論が必要――被災後の町まち 街づくり にどう取り組むべきか
第9回は、東北福祉大学総合マネジメント学部准教授でPwCコンサルティングの顧問も務める品田誠司氏と、PwCコンサルティングのパートナー金行良一、マネージャー籾山幸子が、地域の実態に即した災害復興の在り方を議論しました。
2024年9月に改正産業競争力強化法が施行され、中小企業を除く従業員2,000人以下の法人が新たに「中堅企業」と定義されました。
日本企業のうち約9,000社が該当する中堅企業は、大企業に比べて成長ポテンシャルが高く、地域経済の中核を担うケースも多いため、政府は中堅企業の成長が国内経済や地域創生に貢献すると判断し、重点支援に取り組んでいます。
一方で、中堅企業には異分野進出や海外展開、制度・ガバナンス体制の整備など、企業の成長フェーズごとに特有の「屈曲点」が存在し(図表1)、そこに差し掛かったタイミングで生まれる経営課題に苦慮し、成長に伸び悩む企業も多く存在しています。
PwCコンサルティングは、これまで大企業向けに培った課題解決のノウハウを生かして、業種・業態、地域特性、成長フェーズによって異なる中堅企業の経営課題の解決を組織横断で支援します。
多くの中堅企業は過去10年間、海外拠点の事業を拡大しつつも、国内拠点での事業・投資も着実に拡大し、国内経済の成長に最も大きく貢献してきました(図表2-1)。
経済産業省は、今後成長する中堅企業が国内投資を拡大し続ける成長戦略を描けるかどうかが、日本経済の持続的な成長に決定的に重要であるという認識を示しています。
また、日本全体の賃上げを実現するには、従業者数・給与総額の伸び率が大企業を上回り、さらに地方に多く立地し、良質な雇用の提供者となっている中堅企業の果たす役割が大きいと見込まれています(図表2-2)。
他方、中堅企業から大企業への成長割合は国際的に見ても低い状況にあり(図表2-3)、中堅企業のポテンシャルを活かしきれていないのが現状です。
図表2:中堅企業の成長とそのポテンシャル
経済産業省「成長力が高く地域経済を牽引する中堅企業の成長を促進する政策について」を基にPwC作成
中堅企業は業種・業態、地域特性、成長フェーズごとに異なる経営課題を抱えているため、各社の状況に応じた最適な支援を行います。
中堅企業の中でも、特定市場で高いシェアを占める「グローバルニッチトップ企業」や、地域経済をけん引する「地域中核企業」からのニーズが高いサービスを中心に提供します(図表3)。
図表3:中堅・中核企業支援サービスの概要
「PBR1倍割れ」解消を目的として、コーポレートガバナンス報告書作成や投資家とのコミュニケーションなど初期対応から始め、「投資家」目線で資本収益性の改善を図ります。
財務経理(補助金経費執行管理含む)や内部監査などの専門人材不足に対して、デジタル化やスポット派遣から効率化高度化支援、BPO先としての支援まで幅広く対応します。
良い技術・商材を持ちながら海外進出が後手に回る企業に対して、グローバルにビジネスを展開するPwCの知見を活用し、海外市場開拓プロセスを丸ごと、かつレベニューシェア型で支援します。
危機対応・サイバーセキュリティにかかる各種サービスを取りまとめ、平時のソリューションを「型」化し、広く網をかけ、有事発生の際には専門家チームと連携対応します。
官公庁などの支援を通じて「型」化されたソリューションを、地域金融機関などの提携支援機関を通じて広く提供します。
第9回は、東北福祉大学総合マネジメント学部准教授でPwCコンサルティングの顧問も務める品田誠司氏と、PwCコンサルティングのパートナー金行良一、マネージャー籾山幸子が、地域の実態に即した災害復興の在り方を議論しました。
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