需給/S&OPプロセスの構築による先手対応

サプライチェーン領域では、以前から業務改善や効率化が進められてきましたが、販売―需給―生産―調達といった業務を横断する全社的活動よりも、特定業務や個社に限定されることが多くありました。

とりわけ日本市場においては、実績という結果に対する分析やアクションに重きが置かれ、計画という不確実な領域でのリスクの未然防止には手つかずの企業が依然として多いのも実態です。

外部環境の変化が激しく、企業の業績を簡単に左右しかねない昨今では、全社的なSCM改革で全体最適を成し遂げることが不可欠となります。また、サプライチェーン計画情報を金額で捉え直し、売上や収益といった観点で注視、コントロールするとともに、いくつかのシナリオを事前に想定して備えるS&OP(Sales and Operations Planning)の構築の重要性も高まっています。

PwCコンサルティングではグローバルでのナレッジと日本市場で培った知見を組み合わせたSCM/S&OP改革を支援します。不確実な将来に向けた計画立案・売上・利益を先読みし、変化への迅速な対策を打つための戦略立案から業務設計、定着化までのサービスを提供しています。

SCM/S&OP企画構想

目指すべき姿やその実現に向けた施策は、各社の制約や置かれた環境が異なるため、事例の流用では通用しません。自社に合ったSCM/S&OPの姿を模索し、改革に着手できる計画立案が重要です。

PwCコンサルティングではWhy-What-Howの3段階アプローチで企画構想を支援します。

PwCのアプローチ

  • Why:目指すべき姿の具現化とその理由の明確化
  • What:目指すべき姿を実現するための施策と優先順位決め
  • How:実現方法や順序の具体化(ロードマップ、スケジュール作成)

SCM/S&OP組織・KPI設計

業務改革が全社的な取り組みであるほど、関係組織は増え、全体最適に向けた調整も難しくなります。しかしながら、明確な役割・責任と権限があってこそ、あるべき業務は遂行できるものです。事例はあくまでも参考情報であり、答えではありません。

PwCコンサルティングでは、その企業の文化や過去の経緯を踏まえた組織の形とKPIの設計を支援します。

組織設計の具体例

  • 組織と機能マッピング
  • SCM/S&OP統括組織の必要性検討
  • RACIによる権限・役割・責任の可視化
  • KPI設計
  • 新業務プロセスに対する負荷想定・工数算出
  • 業務移管や新組織立ち上げに関する計画立案

販売、生産、物流、さらに経営戦略など、数多くの組織が関連するSCM・S&OP業務においては、下記のような組織上の問題が発生しています。

組織面における阻害要因

具体例

不明確な権限・責任・役割

  • 各部門に割り当てられた役割・権限・責任が曖昧で想定どおりに動けていない
  • 部門間のコンフリクトを調整する部署が不明確で整理が進まない
  • 調整権限が分散しており、意見が纏まらない

業務プロセスと組織の不整合

  • 必要業務のオーナー組織が明確でないため、押し付け合いになり、調整が図られない
  • 業務フローが決められたタイミングで遂行できていない
  • 組織の壁が高く、部門間連携が行われない

戦略と組織の不整合

  • 必要工数に対して人員が不足しており、戦略を実行するための組織になっていない
  • 戦略的に注力するポイント以外に工数を取られ、本来注力すべき範囲の業務に漏れがある

SCM/S&OP業務プロセス・ルール設計~運用定着化

企画構想で描いた姿や改革テーマを実現する上で、業務プロセスやルールの見直しは不可欠になります。月や週など決められた業務サイクルの中で誰がいつ、何をするのか、業務プロセスのどのタイミングで、どういった会議にどの部門が集まり、何を決めるべきかなど、運用ルールを含めた詳細設計をしていきます。

PwCコンサルティングではSCM/S&OP業務整理で必要な検討項目一覧をアセット化しており、抜け漏れなく整理を進めていくことが可能です。

業務詳細設計の具体例

  • 販売計画数量の定義
  • 需給調整ルール、優先順位の考え方
  • SCMで見るべき生産制約
  • S&OPで見るべき金額情報
  • S&OP会議の位置付けと参加者、アウトプット

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