現代社会はグローバル化、テクノロジーの進歩、サステナビリティや人的資本など検討すべき要素が増えています。経営層や企業は外部環境を正しく理解したうえで自社ビジネスへの影響を読み解きつつ、計画策定や想定外の事象に対して高度な対応力に基づき前に進み続ける必要があります。一方で、長期・中期経営計画を定期的に作ることや数値計画を達成することが目的化している企業も見受けられます。
PwCコンサルティングは豊富な知見を有する専門家が、長期・中期成長戦略の策定から実行までの一連のプロセスの支援に加えて、さまざまな経済動向に関する情報や非連続的な成長を実現するための方法論など、従来に比べて高度な長期・中期経営計画を策定するサービスをワンストップで提供します。
近年、以下のような理由で長期・中期成長戦略（長期・中期経営計画）の計画書を廃止する企業も増えています。
長期・中期成長戦略の計画書の策定を廃止することで、策定過程に生じていた目先の課題解決にはつながるものの、計画書の廃止による弊害および対応方針についても考慮する必要があります。
PwCコンサルティングは長期視点での持続可能な経営の実現や社内外コミュニケーションという観点から、その羅針盤となる長期・中期成長戦略を策定する意義は大きいと考えています。何を最重要課題としてとらえ、長期・中期成長戦略を策定するかは各社の置かれている状況によって異なります。
長期・中期成長戦略は、主に以下の2つの観点で見直す必要があります。
1点目は、前述した長期・中期成長戦略を作る理由（Why）です。Whyが明確でないと、長期・中期成長戦略を見直したとしても表層的になってしまう可能性があります。
2点目は、長期・中期成長戦略における検討要素（What）です。近年はマテリアリティや社会的価値など検討すべき事項が増えていますが、長期・中期成長戦略と独立して語られているケースもあり、戦略として一貫しているか判断しにくい例もあります。加えて、企業理念や経済的価値などは所与のものとしてまずは売上目標を決める企業も少なくありません。
長期・中期成長戦略は、少なくとも以下10要素が十分に検討され、連動している必要があります。
長期・中期成長戦略における構成要素の俯瞰図
①企業理念
企業の指針となるミッション（使命）、ビジョン（将来像）、バリュー（価値観）
②マテリアリティ
企業が優先して取り組むべき「重要課題」
③企業価値
企業として発揮すべき「経済的価値」と「社会的価値」
④目標
経済的価値・社会的価値の「指標」「目標値」「期限」
⑤全社戦略
事業ポートフォリオ、キャピタルアロケーション、戦略・収益目標
⑥経営体制
全社の組織文化、組織構造・人員配置、ガバナンス・マネジメント
⑦事業戦略
注力領域（製品・顧客ポートフォリオ）、勝ち筋(競争優位とその源泉の資源)
⑧事業・機能体制
事業・機能別の組織文化、組織構造・人員配置、ガバナンス・マネジメント
⑨機能戦略
機能独自の基本方針、事業戦略との協調施策
⑩実行・財務計画
活動計画・モニタリング、利益・キャッシュフロー計画、設備投資計画
なお社内外のステークホルダーにとって納得感のあるストーリーを描くには、前述の10の要素に関連する、以下のような問いに時間をかけて向き合い、議論を尽くすことが重要です。
上記は一例であり、これらの論点を、自社の歴史や価値観、今後の長期的な展望を基に、内部要因（自社の想い・強みなど）や外部要因（ビジネス環境の変化など）と照らし合わせながら検討することが重要です。
PwCコンサルティングは豊富な知見を有する専門家が、長期・中期成長戦略の策定から実行までの一連のプロセスの支援に加えて、さまざまな経済動向に関する情報や非連続的な成長を実現するための方法論など、従来に比べて高度な長期・中期経営計画を策定するサービスをワンストップで提供します。
