ジョイントベンチャー・アライアンス

JV(ジョイントベンチャー)・アライアンスは、自社単独ではなくパートナー企業との資本・業務面での協働・共創を前提とした事業価値向上手段の一つです。PwCでは、JV・アライアンス戦略の立案から契約交渉、事業統合・運営支援までを包括的にサポートする体制を有しています。

今日において、JV・アライアンスは、戦略的なリソース・ケイパビリティ獲得のための手段としてさまざまな企業において活用されています。

単独で経営の掌握が可能なM&Aと異なり、対象事業をパートナー企業と協働・共創しながら成長させていくことが求められる特性のため、その実現難易度もさることながら、当初想定した成果を得ることができないというケースが多数あります。

このようなケースの背景には、世の中で定説となっている①提携相手=一蓮托生のパートナー、②提携実現には一定の割り切りもやむなし、③出資比率に応じて完全に経営掌握力が規定される、といった点を鵜呑みにした意思決定が見受けられます。JV・アライアンスに限らずM&A全般において、機会探索的な側面があることは事実ですが、対象事業体のフルポテンシャルを実現していく上では、視座を引き上げて検討することが極めて重要だと考えます。

視点1:事業ステージに応じて最適なパートナー・枠組みを選択する

昨今では、ESG・DXに代表される資本市場からの要請の変化、投資対象ステージの多様化、社内ポートフォリオ管理基準の変化に伴い、従来型のJV・アライアンスだけではなく、さまざまなアングルでの活用方法が登場しています。

そのため、一度選択した事業パートナーを一蓮托生の相手と捉えず、事業ステージに応じてパートナーシップの枠組みを使い分け、事業価値を引き上げていくことは極めて重要な視点です。

PwCでは事業ステージごとにNatural Ownership(最適株主=その時点の事業体に対して最適な経営能力を有した株主)という概念が存在すると考えています。事業の状態とポテンシャルを株主として客観的に評価し、自社がNatural Ownerであるかを自答しながら、中長期的な視点に立って経営判断をすることが求められます。

これを実現する処方箋は、単に株主間契約でExit基準を定めておくことだけではありません。経営陣がNatural Ownershipの概念を理解し、営業利益に代表される短期的なKPIの束縛から事業の成長性を開放し、過去の意思決定を自己否定する覚悟、新たな候補とのハードな交渉をまとめ上げていく覚悟が求められます。

パートナーとのJV・アライアンス関係を効果的な成長手段として定期的に見直すことで、初めてJV・アライアンス巧者としての道筋が開けるのです。

図1 JV・アライアンスの新たな体系

PwCのサービス

PwCでは長年にわたる多種多様なプロジェクト支援経験を通じて確立したベストプラクティスをベースに、事業戦略の策定支援からJV契約の締結、円滑な事業運営に至るまで包括的な支援実施体制を確立しています。

またPwCのグローバルネットワークとの連携を通じ、各国や地域特有の文化や慣習などを熟知したメンバーも含むチームによる包括的な支援が可能であり、海外企業とのJV設立案件についても円滑かつ専門的な支援を提供します。

事業パートナーとの協働関係を構築し、戦略的JVの設立・運営を成功に導くには、明確な提携戦略に基づくビジネスプランを策定し、協働体制を構築した上で、各領域における実務への落とし込みが重要になります。

PwCは、JV独自の方法論・アプローチを活用し、提携戦略の立案から契約締結、業務モデルの策定・実行といった、JV設立から運営における課題解決を支援します

図2 PwCのJVアライアンス関連サービス

主要メンバー

西川 裕一朗

パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

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松岡 慎一郎

パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

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大屋 直洋

パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

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加藤 靖之

パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

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河 成鎭

パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

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松原 淳

パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

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インサイト/ニュース

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