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日本企業の技術力には一日の長があるとされてきましたが、事業規模あるいは時価総額についてグローバルな観点から見ると、幅広い産業において20年前には同等のスケールであった海外の事業者に大きな差をつけられているという現実があります。新しい市場や事業を創出する、あるいは企業の成長を実現していく上で、技術に基づくイノベーションが重要であることは言うまでもありませんが、企業活動や事業活動に係る技術、そして知的財産の使い方については再考の余地があります。
これまでを振り返ったとき、日本企業の典型的な戦い方としては、自前主義により徹底的な品質管理とコスト削減を実現する、つまり自らの「知の深化」に力点が置かれていました。そのため、知財戦略の方向性としては閉鎖的であり、特許やノウハウの秘匿性を維持しながら活用することで技術資産を保護し、競争を阻害していました。
近年のグローバル企業の戦い方に目を向けると、自らを中心としたエコシステムを構築していることが分かります。自らの知的財産を中核に据え、コアとなる部分は秘匿する一方で、その周辺的な技術領域はオープンにすることで他社を自らのプラットフォーム上に取り込み、「知の探索」を前提とした知財戦略を実践していることが見て取れます。業界横並びで開発を続けてきた技術については、各社が知見を蓄積するに伴い、どの企業も競争優位性を発揮しにくい状況に陥っています。ところが、ここである一社があえてその技術資産の一部を意図的に開放し、新たな主体の参画を促すことで競争の構図が変わってきます。絶えず研鑽し、秘匿してきた技術が突然広く開放されることで競合企業の足元が揺らぐ一方、その状況を先行して意図的に作りだした企業は、新たに参画する主体にとっては頼れる存在となり、業界内では欠かせない「キーストーン」企業になり得るのです。そのため、今こそプロダクトではなく、ポジションを開発するという視点からIP(知財)戦略を策定し、実行することが重要なのです。
多くの企業はこれまで、主に競合他社を分析することで技術を磨き、IP戦略を立案し、実行に移してきました。この技術分析の対象は、最大限広がったとしてもユーザーあるいはサプライヤーまで、という考え方が一般的ですが、PwCでは対象とする業界・産業を踏まえ、バリューチェーン全体を俯瞰した、より広い視点から分析しています。そこで活用しているのが、PwCコンサルティングが開発したIntelligent Business Analytics(IBA)です。IBAは顧客の先の先、仕入先の元の元、あるいはアカデミアやベンチャーなど、何らかの関連がありそうな主体を全体的に網羅し、それぞれの企業情報(数千社)や知財情報(数十万件)を体系化されたデータベースにおいて一元的に集約しています。PwCはこのツールを用いることで、これまで目の届かなかった領域での動向を捕捉し、全く新しい視点からの事業展開の方向性、そしてそのための技術・IPの活用のあり方を構築する戦略の立案を支援しています。
PwCでは、社会からの要請と自社の内在的な思い、企業として底流に流れる差別化要因をぶつけ合い、類似企業の中で「自社こそが存続すべき理由」として昇華させる支援を行います。
社会からの要請(世界は自社に何を求めているか)については、自社を取り巻くトレンドや関係する外部ステークホルダーの背景意図を、グローバルネットワークで蓄積した知見を基にふんだんにインプットします。
自社の内在的な思いや底流に流れる差別化要因の特定に向けては、経営陣・管理職・現場メンバーとの複層的なコミュニケーションを通して、経営理念体系の各要素を抽出し、実効的なコンセプトとして整理します。