AI(人工知能)を使ったEU離脱関連の契約エクスポージャーの評価

数十年にわたり、英国の契約はEU法の影響を受けてきました。

EU離脱でこの法的枠組みが変わっても既存の契約条項は残り、それが各セクターの企業にとって新たに大きなリスクとなります。

それらの契約には、人材、物品やサービスのデリバリー、事業インフラ、価格設定、サプライチェーン、データに関して、この確立された法的枠組みに依拠する条項が含まれています。

EU離脱によって、法的枠組みが変更され、貴社に大きなエクスポージャーが発生する可能性があります。

企業はどの契約がリスクになるかを早期に可視化し、リスクの性質と程度を評価して対応を計画する必要があります。しかし、膨大な数と種類の契約を手作業で見直すのは現実的ではありません。

AI(人工知能)を使ったEU離脱関連の契約エクスポージャーの評価

PwCの契約エクスポージャー評価のアプローチ

PwCのアプローチは、先進の契約評価テクノロジー(機械学習を伴うものを含め)とPwCの法務・契約専門家の力を組み合わせるというものです。

当社の専門家が貴社の専門家と協力してテクノロジーをトレーニングすることで、契約評価と該当契約条項の特定を素早く、低コストで行えるようにします。

条項を特定後、PwC法務・商業専門家がサポートしながら分析を行い、さまざまな契約条項についてシナリオごとにエクスポージャーの程度をヒートマップのように表示します。

これにより、法律顧問との早期相談、契約当事者に対してとり得るさまざまなアプローチの検討が可能になります。EU離脱の実態が明確になれば、当社は契約変更や商業的転換など契約当事者との再交渉について具体的に提案する形で支援できます。


PwCの契約デジタル化と評価のロードマップ

ステップ1:戦略の定義

  • 運営委員会を設置し、作業範囲について合意します。
  • 作業に適したテクノロジーを見極めます。
  • 契約母集団の範囲を決め、カテゴリー、地理、製品ごとに主要契約を優先します。

ステップ2:契約の検出と整理

  • 当社の専用契約検出ツールを使い、複数システムに格納された契約を検出します。
  • フォーマットの違う契約を照合し、カテゴリー分けします。

ステップ3:検索可能な契約リポジトリの作成

  • 契約のデジタル化、OCR処理によりテキストを抽出し、契約を検索可能にします。
  • 検索を可能にする中央集約型のデータベースにデータを格納します。

ステップ4:機械学習を用いたキーワード抽出

  • 貴社専門家、PwC専門家と協議し、データポイント(特定の用語や条項)について合意します。
  • 機械学習を用いて検索可能なデータベースからキーワードを抽出します。
  • ギャップを埋め、最終データセットの品質評価を行います。

ステップ5:契約の分析を実施

  • 先進の契約評価テクノロジー、データ分析ツール、PwCの専門家を組み合わせ、貴社契約の戦略的分析と洞察を提供します。
  • インタラクティブダッシュボードやヒートマップといった成果物をレビューします。

ステップ6:是正策の策定

  • 分析結果をもとに、PwCの法務・契約専門家が貴社の契約にかかわるリスクの緩和、変更再交渉、新契約や変更内容を加えた貴社専用に設置された検索可能なデータベースのアップデートをお手伝いします。