2017-04-06
雇用担当者と人事部門にとって、ブレグジットはどんな影響があるのでしょうか?移動の自由は変わるでしょうか?EU市民を雇用し続けることはできるのでしょうか?出入国と雇用に関するさまざまな質問について回答します。
EU条約第50条の発動により、英国から正式にEUに離脱通知がされました。英国が離脱交渉を確定するまでに最低2年の準備期間があります。この期間が延長されない場合(EU加盟国からの全会一致でのみ可能)、英国は2019年3月30日に正式にEUを離脱することとなります。
英国にいるEU市民が出入国管理上どんな要件を求められるかは、最終的な貿易協定に向けた交渉の結果次第であり、現時点では未定です。政府は、新たな出入国管理の準備は段階的なプロセスとなるかもしれないことを表明しています。
正式離脱後に英国がどんな立場を認めるかは、貿易交渉の最終結果次第であり、現時点では不明です。
現在与えられている英国の居住権は、EU法に基づくものです。将来想定される英国法では、以下に示すように条件によって対応が異なる可能性があります。
EU法で永住権が認められています。すでに英国に居住しているこのようなEU市民に対しては、英国法でも同様の対応が広く期待されています。
これらの人々の立場がどうなるかは、まだ明確になっていません。詳細は離脱交渉を通じて、発表されると考えられます。
EU条約第50条の発動日以降に入国した人々の立場は、まだ明確になっていません。
混乱を最小限にするために、段階的に交渉が進められると予想されますが、最終的に合意が得られなければ、WTO協定の条項に基づいて取引することになります。
こうした貿易交渉の最終結果には、EUの「移動の自由」原則に類似した合意が含まれるかは不明確なままです。
はい。離脱交渉は進行中ですが、EU市民は現在のEU法に従って雇用者のために働くことができ、雇用主としては、国籍に基づいて労働者を差別してはいけない義務があります。新しい移民規制が導入された場合、被雇用者が要件を満たしているかどうか、またそれが雇用状況にどのような影響を与えるかを確認する必要があります。
正式な離脱日まで、英国民は引き続き、EU域内で自由に働くことができます。すでにEUに居住している英国民および正式離脱日以降に移動を望む英国民の立場がどうなるかは、まだ不明です。離脱交渉の最終的な結果に従い、加盟国別に、もしくはEU全体として決定されることになるでしょう。