移転価格調査対応:事前

移転価格課税を受ける前に

日本の税務当局は、確定申告書(別表17(4)など)をはじめとした公表・非公表情報をもとに、移転価格の調査選定を行っています。特にBEPS (Base Erosion and Profit Shifting:税源浸食と利益移転)以降は、ローカルファイルなどの移転価格文書をさまざまな機会を通じて積極的に収集し、移転価格における問題点の検討を行っています。そして以前より、高収益海外子会社のうち、課税にアグレッシブな中国および東南アジア諸国の子会社に対して現地当局に優位となる移転価格ポリシーを文書化し運用することで、所得移転する親会社の動向に懸念を示しています。そのため、日本の税務当局は移転価格ポリシーに従い、機能リスクを反映せず、グループ内の利益コントロールができていないと思われる納税者にターゲット絞って調査選定しているものと思われます。

国外の税務当局も基本的には、海外子会社が機能リスクを反映した利益水準を申告しているかに重点をおいて調査選定をしています。

PwC税理士法人は、これらの当局の執行動向を踏まえ、移転価格調査の事前に求められる海外子会社の管理体制構築支援などのサービスを提供します。

PwC税理士法人による移転価格調査前における支援

海外子会社の管理体制構築サポート

  • グループ内の移転価格関連情報を親会社の税務担当部署(移転価格担当者)に集約するネットワークの構築支援
  • 移転価格対応に関するグループ内のルール構築支援
  • 親会社役員、海外事業部、海外子会社の移転価格担当者に対するセミナー、模擬調査などの実施
  • グループ内情報集約のためのテクノロジーツール導入支援
  • グループ内の移転価格リスク評価と優先度を明確にした対応策の提案既存の移転価格文書(マスターファイル、CbCR、ローカルファイル)に基づくリスク診断
  • 既存ベンチマーク分析のレビュー
  • 海外事業部へのヒアリングを通じたリスク診断
  • リスク額(更正予想額)の試算
  • リスク対応の優先度の明示
  • 具体的な対応策の提案

日本および相手国当局の最新の執行状況を考慮したアドバイス

  • グループ内の移転価格関連情報を親会社の国外関連取引に係る契約書について、移転価格税制の観点からのレビュー
  • ローカルファイル(調査選定および調査初期段階で移転価格の問題を検討する最重要書類)の作成
  • ベンチマーク分析の更新
  • 二国間APA(Advance Pricing Arrangement:移転価格事前確認)(相手国または両国側のリスクの場合)
  • ユニAPA(日本側のみのリスクの場合)
  • 商流の見直し

主要メンバー

野田 幸嗣

パートナー, 移転価格リーダー, PwC税理士法人

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城地 徳政

ディレクター, PwC税理士法人

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山岡 利至

シニアマネージャー, PwC税理士法人

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