プロボノを通じた人材育成

戦略的プロボノ人材育成プログラム

Purposeの実現に向けた戦略的プロボノ人材育成プログラム

PwCは、「社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する」ことを自らのPurpose(存在意義)としています。パートナーを含む所属メンバー全員が、これを日々の業務で意識しながら、複雑な課題に対して重要な決定を下す際にもPurposeを拠りどころとして行動しています。これを背景に、PwCコンサルティング合同会社(以下、PwCコンサルティング)では、より良い社会をつくりたいという想いを持った有志が部門や役職の枠を超えて集結し、2019年に「ソーシャル・インパクト・イニシアチブ(Social Impact Initiative)」を立ち上げ、PwCのPurposeを体現する組織として各種の取り組みを進めています。

このソーシャル・インパクト・イニシアチブの取り組みの一環として、PwCコンサルティングでは、ビジネスではリーチしづらい社会課題に直接アプローチして解決に貢献すると同時に、現場における課題を見て社会システム起点で課題形成・解決ができるコンサルタントを育成するため、「戦略的プロボノ人材育成プログラム(Strategic Pro-bono Development Program)」(以下、本プログラム)を推進しています。

本プログラムの概要・注力テーマ・実績

活動概要

本プログラムの参加者は、本業のコンサルティングワークと並行して、非営利団体等に対して半年間のプロボノワークを実施しています。社会課題を解決する場に関与し、団体の理事やスタッフたちの熱意やエネルギーに感化されながら、通常のプロジェクトとは異なる状況下で情報や知識を積極的に収集し、プロボノとしての支援を進めています。そして、活動で得たリアルな社会課題に対する理解や知見を、社会的責任を果たす主体である民間企業や自治体・官公庁等へのコンサルティングワークに活かしています。

注力テーマ

本プログラムで支援する非営利団体のテーマは、不登校児や子どもの貧困の問題、教育、障がい者の就労支援、社会起業家支援、地域振興、気候変動や生物多様性など、多岐にわたります。支援内容としては、団体の活動がどのように社会的インパクト創出につながっていくのかをロジックモデルで可視化することや、先の10年を見据えて団体のビジョン・ミッション・バリューをナラティブにまとめていくこと、団体の活動を支える重要リソースであるボランティア人材の継続的な確保施策の検討やスキル高度化に向けた施策立案などがあります。

支援テーマ 主な支援内容

実績

本プログラムは、PwCのPurposeを体現する活動として、2017年4月に始まりました。2023年11月までにのべ362名のコンサルタントが参加し、33の団体を対象に59のプロジェクトの支援を行いました。

これらの支援がPwCコンサルティングの実績として認められ、中央省庁の児童福祉領域における事業受託につながっています。このような受託事業の実施においても支援先団体と協業することで、さらに品質の高いアウトプットを実現しています。

プロジェクト数 支援団体 参加者人数

本プログラムの活動の意義

これまでの本プログラムを通して、PwCコンサルティングのメンバーが仕事に対してやりがいを見出し、自社に対して誇りを持ち、同じ志を持つ仲間を見つけることができるなど、エンゲージメントの向上につながることが分かっています。従業員のエンゲージメントが高まることは、高いコミットメントに基づく高品質なコンサルティング業務の遂行につながります。さらに業務品質の向上は、クライアントの満足度を向上させるとともに、社会からの信頼の獲得につながり、PwCの事業基盤を固めます。私たちは、これらを本プログラムにおけるアウトカムと認識しています。

その上で私たちは、プロボノ活動とコンサルティングビジネスの本業との間で知識やノウハウを還流させ、ともに高め合うシナジーを創出していくことを活動の目標に置いています。

ソーシャルセクターとさまざまなセクターが連携し社会課題解決がなされていく未来を目指し、社会関係ネットワークをつなぐ役割を担っていきたいと考えています。

SPDP活動の ロジックモデル

主なアウトプット/アウトカム

アウトプット(2023年11月時点)

  • 支援した団体の数:33団体
  • 支援したプロジェクトの数:59プロジェクト
  • 参加メンバー数(延べ):362名以上

想定アウトカム

  • 従業員エンゲージメントの向上
  • 本プログラムがあることでPwCメンバーであることを誇りに思う社員の数
  • 本プログラムを要因とする入社希望者の増加
  • PwC Japanグループが新たに獲得できたリレーション
  • マルチステークホルダー連携により高いインパクトを創出できたプロジェクトの数

初期アウトカム:社会課題に関する見識の高まり

  • 社会課題を主体的に捉えている人の割合
    36.5%(2020年12月)→45.0%(2023年6月)
  • 社会課題に対して行動に移せる人の割合
    26.8%(2020年12月)→32.7%(2023年6月)

※PwCコンサルティング合同会社従業員全体に対するアンケート結果。別途実施している社会課題に関する知見共有プログラム(SXP)等の複数の施策による成果を含む

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