公認会計士の多様なキャリアストーリー 1

加藤雅也(公認会計士 パートナー)

一貫して金融機関を担当

大学卒業後、都銀に入行し第一次金融危機で金融機関の破たんを目の当たりにして、2年で銀行を退職しました。その後公認会計士試験に合格して、転職を決め、2015年までPwCあらた有限責任監査法人で監査業務に従事しました。入社した当時は銀行出身の公認会計士はほとんどおらず、メガバンクの監査チームに所属し、2年目に主査となり5年間金融機関の監査業務を担当しました。

2000年代前半は銀行が不良債権で苦労した時代で、監査も激務でした。2006年から金融機関をクライアントとするアドバイザリー業務担当となり、2015年にパートナーとなったことを機に当社へ転籍しました。以上のように私は、一貫して金融業務に携わり、キャリアを築いてきました。

アドバイザリー業務の醍醐味

この仕事を通して充実感を持つことができるのは、金融機関の経営に寄り添い、経営戦略を一緒に企画立案する過程で、公認会計士としてサポートしていることを実感できるためです。クライアントに難しい判断をしていただき、その事案が3カ月後、半年後に大手経済紙の一面に載ったときなどは、大きな仕事を成し遂げたと実感できます。

私は金融機関の出身でもあり、日本の金融機関は健全で社会の役に立つ存在でなければならないと考えています。そのための手助けとして、今一番意義のある場所で支援できるのはおそらくM&Aや組織再編だと思います。

もはや、公認会計士試験合格後に監査業務という選択肢しかなかった時代ではなく、専門家として一日も早くクライアントに役立つ経験と知識を身に付け、現場で活躍すべきだと思います。「将来的にM&Aをやりたいのであれば、将来ではなく今すぐにやりましょう」というのが私の考えです。当社でM&Aのディールに1年在籍すればDD(デューデリジェンス)やバリュエーションを10~15件、2年で20~30件経験できます。早い段階で専門家としての力を発揮するには、従前のように監査業務を経験してからというのではなく、合格後すぐにアドバイザリー業務に従事するのが良い選択と考えます。

働きやすい職場を追求して高いものを目指す

「M&A、組織再編、事業再生などを通じて、クライアントやそれを取り巻く経済社会の発展に資する」。この目的のために当社は、クライアントの経営陣、企画部門に寄り添った支援ができるプロフェッショナルファームを目指しています。そのために、所属する公認会計士それぞれがプロフェッショナルとして活躍できるよう、男女関係なく働きやすい職場であることを追求しています。例えば、リモートワーク、フレックスタイム制および男女共に取得できる育児休暇制度などの制度が当たり前に運用されています。また、研修やOJTのプログラムを整備しており、修了考査に合格するためのサポート体制は、監査法人と同等の内容を整えています。もちろんですが、公認会計士の先輩としては、皆さんの自律的な姿勢に大いに期待しています。

PwCアドバイザリーでは、このような職場において、個人の能力を尊重し、全ての世代が協力することで、会社として高いものを目指し、クライアントからの信頼を獲得できるよう努力を続けておりますので、この考えに共感できる人にはぜひ門を叩いていただきたいと考えております。

※部署名、役職、インタビューの内容などは掲載当時のものです。

加藤雅也(公認会計士 パートナー)

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